元会長らに590億円賠償 地裁命令 – 毎日新聞

オリンパス元会長の菊川剛被告=東京・霞が関で2013年7月3日午後1時19分、木葉健二撮影



 2011年に発覚した「オリンパス」の巨額損失隠し事件で、同社と株主1人が菊川剛元会長(76)ら旧経営陣や相続人計18人を相手に、それぞれ損失隠しに伴う損害額の全額や一部を同社に賠償するよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は27日、菊川元会長ら8人に計約590億円を支払うよう命じた。大竹昭彦裁判長は「元会長らが任務を怠らなければ(損失隠しに伴う)虚偽の有価証券報告書が出されることはなく、賠償責任を負う」と述べた。

 18人は、元取締役15人と、既に死去した元取締役1人の相続遺族3人。判決は、そのうち損失隠しに関与したとして菊川元会長ら元取締役5人と遺族3人の計8人に対する賠償責任を認めた。

 大竹裁判長は、損失隠しに伴い虚偽記載された有価証券報告書に従って違法に配当された金額は、計約587億円に上ると指摘。そのほか、損失隠し疑惑を追及した英国人社長(当時)を解任したことで、同社の信用を毀損(きそん)して与えた損害なども認定。それぞれの損害に関与した旧経営陣らは、損害額を分担して支払うよう命じた。

 一方、残る元取締役10人については、損失隠しに関与せず事情も知らなかったとして、「何らかの疑念を抱く状況にはなく、違法行為を調査するなどの義務を怠ったとは言えない」と請求を退けた。

 損失隠し事件は、英国人社長の内部告発などで発覚。同社がバブル崩壊後に生じた1000億円超の巨額損失を不正に処理し、虚偽記載した有価証券報告書を提出していたことが判明した。菊川元会長ら旧経営陣3人は、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などに問われ、13年に同地裁で執行猶予付きの有罪判決を受け、確定した。【近松仁太郎】



こんな記事もよく読まれています

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です