2018年の「周年記念企業」、全国に13万9359社(帝国データバンク)

 来る2018年は明治維新から数えて150年を迎える節目の年。政府や地方自治体は、明治以降の日本の歩みを改めて整理し日本の強みを再認識するため、「大政奉還150周年」や「明治150周年」と銘打って様々な記念事業計画を進めている。企業においても節目の年を迎えることは、創業から現在までの歩みを振り返り、魅力や強みを再認識するきっかけとなるだろう。

 帝国データバンクでは2018年に創業から節目の年を迎える企業(個人経営、特殊法人等含む)を「周年記念企業」として、2017年10月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)から、創業年以降10年刻み(200周年超は50年刻み)で500周年までを抽出し、集計した。

100周年企業は、1308社

1.2018年に節目の年を迎える企業(「周年記念企業」)は、全国に13万9359社を数え、このうち上場企業は382社判明。また100周年企業は、1308社判明した

2.業種別に社数をみると、10周年では「サービス業」、50周年では「建設業」、100周年では「製造業」がそれぞれ最多となった

3.都道府県別では、10、50、100周年でいずれも「東京都」がトップ

周年記念プロジェクトを計画、実行している企業も

 創業年から10年刻み(200周年以降は50年刻み)で500周年までを集計した結果、来る2018年に節目の「周年記念」を迎える企業は、全国に13万9359社判明した。

 周年を迎えるにあたり、すでに記念プロジェクトを計画、実行している企業がある。2018年1月に創業120周年を迎える熊谷組(東京都新宿区)は、関係者に対する感謝の意を込めて、2017年8月に記念ロゴマークを制定した。また、2018年2月に創立120周年を迎える京浜急行電鉄(東京都港区)は、2017年10月1日から2019年3月31日にかけて、120周年記念イベント・施策を実施していくと発表。その一環として、2017年10月2日からは貸切イベント列車の販売を開始した。同社は旅客誘致を通して、沿線の魅力をより多くの人々に知ってもらいたい考えだ。

 周年記念は、創業から今日までの歩みを振り返る機会となる。また、周年という一つの区切りを迎えることは、蓄積されたブランドのイメージ向上においても好材料となるだろう。周年を迎える企業が今後さらなる発展を遂げることを期待したい。

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女性の起業で注目された水産ベンチャー 西日本冷食(福岡)が破産(帝国データバンク)

 (株)西日本冷食(TDB企業コード967649094、資本金8750万円、福岡県福岡市東区香椎照葉3-2-1、代表井口浩一氏)は、11月22日に福岡地裁より破産手続き開始決定を受けていたことが判明した。

 当社は2009年(平成21年)9月に前社長の日野美貴氏が設立した冷凍魚介類卸売業者。酸化防止剤などの食品添加物不使用を標ぼうし、中国の現地工場に生産委託するボイルシャコをはじめ、ズワイガニ、タイラギ(貝柱)、イタヤ貝(小柱)などの魚介類を輸入。国内の魚市場、食品・水産商社、回転すしチェーンなどの外食産業、スーパーストア向けに販売していた。

 ボイルシャコに関しては50%超の国内シェアを獲得していたとされ、2013年1月には、九州内の地銀が出資し地場投資会社が運営するファンドをはじめとする複数のベンチャーキャピタルから投資を受けるほか、同年6月には日本政策投資銀行が主催する「第3回DBJ女性新ビジネスプランコンペティション」で社長が優秀賞を獲得するなど、水産ベンチャーとして注目を集めていた。同年10月には子会社の西日本水産(株)を設立し、ボイルシャコ生産過程で生じる残渣を活用した飼料を使ったブランド鰻の養殖事業にも乗り出すなど事業を拡大し、2016年8月期は年売上高約9億9000万円を計上した。

 しかし、冷凍水産品の売り上げが頭打ちとなるなか、事業拡大にともなう設備投資を重ねたことで有利子負債が膨らみ、その返済負担から資金繰りが急速に悪化していた。積極的に取り組んだ養鰻事業も軌道に乗らず、取引先などへの支払いに支障を来たすなか、9月には前代表が辞任。金融機関との調整も不調に終わり、債権者から破産を申し立てられていた。

 負債は10億円を超える可能性がある。

正社員不足、過去最高の49.1%に上昇(帝国データバンク)

有効求人倍率の上昇や失業率の低下など労働市場が逼迫するなかで、求職者側では明るい材料となっている。一方で、企業にとって人手不足の状態が続くことで人件費上昇などコスト負担の高まりに直面し、今後の景気回復に足かせともなりかねない。こうしたなか、人口減少と産業構造の変化で、働き手の奪い合いが生じており、アベノミクスの成長戦略を進めていくなかで、人手不足が大きな懸念材料ともなっている。

そこで、帝国データバンクは人手不足に対する企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2017年10月調査とともに行った。

※調査期間は2017年10月18日~31日、調査対象は全国2万3,235社で、有効回答企業数は1万214社(回答率44.0%)

調査結果

1.正社員が不足している企業は49.1%と5割近くに達した。3カ月前(2017年7月)から3.7ポイント増、1年前(2016年10月)から7.3ポイント増加した。正社員の人手不足は、2006年5月の調査開始以降で過去最高を更新した。業種別では「情報サービス」が70.9%と7割を超え、トップとなった。以下、「メンテナンス・警備・検査」や「運輸・倉庫」「建設」など6業種が6割台となった。不足企業が60%以上の業種は3カ月前より増加し、企業の人手不足感は一段と深刻度を増している。規模別では、大企業ほど不足感が高く、大企業の積極的な採用活動が中小企業の人材確保に大きな影響を与える要因になっている

2.非正社員では企業の31.9%が不足していると感じている(3カ月前比2.5ポイント増、1年前比4.7ポイント増)。業種別では「飲食店」「飲食料品小売」「人材派遣・紹介」「メンテナンス・警備・検査」などで高い。上位10業種中5業種が小売や個人向けサービスとなっており、消費者と接する機会の多い業種で不足感が高い。正社員と同様に、規模の大きい企業ほど不足感が強くなっているなか、「中小企業」の不足感も一段の高まりを見せている

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宮崎~神戸間を結ぶカーフェリーを運航する宮崎カーフェリーなど2社、特別清算申請へ(帝国データバンク)

 宮崎カーフェリー(株)(TDB企業コード:880322702、資本金1000万円、宮崎県宮崎市港3-14、代表黒木政典氏、従業員96名)と、関係会社の宮崎船舶(有)(TDB企業コード:375011978、資本金300万円、同所、同代表)の2社は、11月20日、事業を新会社に譲渡したうえで解散し、特別清算を申請する方針であることを発表した。

 宮崎カーフェリー(株)は、2004年(平成16年)4月に経営難に陥った(株)マリンエキスプレス(宮崎市、登記面=東京都中央区、2005年12月に特別清算開始決定)から事業を継承する目的で設立。同年6月に宮崎港-大阪南港と、宮崎港-日向細島港-大阪・貝塚港を結ぶ2航路の営業を譲り受けて事業を開始し、2006年3月期には年収入高約60億5200万円を計上していた。

 しかし、(株)マリンエキスプレスから転籍した従業員の労働債務を引き継いだこともあり、当初から大幅な債務超過を余儀なくされていた。原油高を背景とする燃料費高騰のなか、2006年4月に貝塚航路から撤退する一方、燃料油価格変動調整金(バンカーサーチャージ)の導入などで立て直しを図っていたが、2009年には高速道路料金引き下げが実施されたこともあって2010年3月期の年収入高は約46億300万円にまでダウン。同期から5期連続で経常赤字を余儀なくされるなど、債務超過額が拡大していた。さらなるコストダウンを目的に2014年10月には大阪南港発着から神戸港発着に変更したが、東九州自動車道の整備進捗とともに貨物需要が大分港に流出するなど、収益改善の見通しが立ちにくくなるなか、関係会社も含めた債務償還のメドが立たないことから、メーンバンクとともに地域経済活性化支援機構(REVIC)に支援を申し込み、11月14日付で再生支援の決定を受けた。

 宮崎船舶(有)は、2003年(平成15年)8月に設立。(株)マリンエキスプレスが所有していた船舶4隻を譲り受け、(株)マリンエキスプレスおよび宮崎カーフェリー(株)に裸傭船として貸し渡していた。2006年に2隻を売却したものの、多額の債務超過に陥っていた。

 負債は2社合計で推定80億円。

 なお、現在もフェリーの運航は継続中。2社は今後、各々の事業を地元の自治体や企業、REVICなどが出資する新会社に分割譲渡のうえで解散し、金融機関からの債務免除を受けるために特別清算を申請する見通し。

事業承継、企業の71.1%が「経営上の問題」と認識(帝国データバンク)

中小企業庁は、7月に今後5年程度を事業承継支援の集中実施期間とする「事業承継5ヶ年計画」を策定した。日本経済が継続的に発展を続けていくためには、永続的に企業を存続・発展させ、雇用や技術、暖簾(のれん)を後の世代に伝えていくことが必要不可欠といわれる。一方で、経営者の高齢化や後継者難が問題となる場合もしばしば指摘されている。

そこで、帝国データバンクは、事業承継に関する企業の見解について調査を実施した。なお、本調査は、TDB景気動向調査2017年10月調査とともに行った。

※調査期間は2017年10月18日~31日、調査対象は全国2万3,235社で、有効回答企業数は1万214社(回答率44.0%)。
※本調査における詳細データは景気動向調査専用HP(http://www.tdb-di.com/)に掲載している。

調査結果

1.事業承継への考え方について、「経営上の問題のひとつと認識している」企業が57.5%と半数を超え、「最優先の経営上の問題と認識している」(13.6%)と合わせると、約7割の企業が事業承継を経営上の問題として認識。「経営上の問題として認識していない」は18.2%

2.事業承継の計画の有無について、「計画はない」が29.1%で最も高い。次いで、「計画があり、進めている」(22.9%)、「計画はあるが、まだ進めていない」(21.3%)が続き、計画がある企業は合計44.2%となった。「すでに事業承継を終えている」企業は14.2%。社長の年齢が上昇するにつれて、計画を進めている企業の割合は増加するが、80歳以上では70代より減少

3.「計画はあるが、まだ進めていない」「計画はない」理由では、「まだ事業を譲る予定がない」が35.8%で最も高い(複数回答)。次いで「後継者が決まっていない」(35.2%)、「自社には不要(必要性を感じない)」(18.3%)、「事業の将来性に不安がある」(16.9%)が続いた

4.「すでに事業承継を終えている」企業の業績への影響では、翌年度に「プラスの影響があった」は26.0%だったものの、「影響はなかった」が55.9%で半数超に。5年後では、「プラスの影響があった」は30.8%に上昇した一方、「マイナスの影響があった」は4.9%に低下

5.事業承継を円滑に行うために必要なことでは、「現代表(社長)と後継候補者との意識の共有」が60.4%で最も高い(複数回答)。以下、「早期・計画的な事業承継の準備」(46.3%)、「経営状況・課題を正しく認識」(45.7%)、「早めに後継者を決定」(42.7%)が4割台で続いた

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国内トップクラスの組立家具メーカー、静岡県の白井産業が民事再生法の適用を申請(帝国データバンク)

 (株)白井産業(TDB企業コード:420021751、資本金4860万円、静岡県藤枝市善左衛門1471-2、登記面=静岡県島田市御請45-1、代表松本貢氏)は、11月6日に静岡地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 申請代理人は石井健弁護士(東京都港区元赤坂1-2-7、アンダーソン・毛利・友常法律事務所、電話03-6894-1139)ほか5名。監督委員は山本正幸弁護士(静岡県静岡市葵区呉服町1-1-14、まどか法律事務所、電話054-255-2819)。

 当社は、1962年(昭和37年)12月創業、63年(昭和38年)8月に法人改組した、国内トップクラスの木材組立家具メーカー。各種ラックを主力にキャビネット、ボード、ワゴン等を扱い、自社ブランド「シライ」「クラシオ」「ジソー」「ザック」「ミ+モア」のほか、ホームセンターなどへのOEMにも対応。約1300アイテムの豊富な商品構成として、ピークとなる88年1月期には年売上高約125億1500万円を計上していた。

 しかし、消費者需要が海外などの廉価商品に大きくシフトしたことから売り上げが低下し、収益性も悪化していた。そのため、オリジナルブランドの統合やアイテム数の集約、2006年4月にはベトナムに生産子会社を設立するなどして立て直しを図っていたが、2017年1月期の年売上高は約43億6300万円に落ち込み、過年度の設備投資等により過大な金融債務の利払いが資金繰りを悪化させていた。そのような状況下、静岡中小企業支援5号投資事業有限責任組合及びルネッサンスセブン投資事業有限責任組合をスポンサーに選定し、プレパッケージ型の民事再生法の適用を申請した。

 負債は債権者約150名に対し約50億円。

 なお、当社の全事業及び従業員は再生手続きの中で、2018年2月1日をメドにスポンサーが設立する新会社に承継される予定。また、金融債務と一部リース債務を除く一般の商取引債務については、裁判所の許可及び監督委員の同意を得たうえで、全額保障し通常通りの弁済を行う予定としている。

10月公開予定だった映画「一茶」の製作会社、破産手続き開始決定受ける(帝国データバンク)

 (株)オフィスティーエム(TDB企業コード:989793773、資本金100万円、品川区西五反田4-30-10、代表今井貢氏)は、10月18日に東京地裁へ自己破産を申請し、25日に破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は矢作和彦弁護士(中央区築地2-4-3、矢作・市村法律事務所、電話03-6226-1940)。破産管財人は古田茂弁護士(中央区築地1-12-22、本間合同法律事務所、電話03-5550-1820)。債権届け出期間は11月22日までで、財産状況報告集会期日は2018年2月1日午後2時30分。

 当社は、2007年(平成19年)11月に芸能プロダクションの経営とDVD等の制作を目的として設立。代表の今井貢氏は、松田貢として活動し、2009年には劇場映画「さよなら夏休み」(主演:緒形直人)を製作するほか、2012年、2014年には代表と交流のある俳優を主演とした任侠映画を企画するなどして、近年の年収入高は2015年10月期(約1億5000万円)、2016年10月期(約9600万円)で推移していた。
 
 そうしたなか、当社が製作会社となり、今年10月に公開予定だった小林一茶の生きざまを描いた映画「一茶」(キャスト:リリー・フランキー、佐々木希、中村玉緒ほか)の製作資金について、都内のスポンサー候補より総額3億円の投資を受ける予定となっていたが、実行されない事態に発展。代表者による製作資金の立て替えなどが行われてきたが、事業継続が困難となった。

 負債は債権者約152名に対し約4億1000万円。

 なお、申請代理人の矢作弁護士は「『一茶』の撮影は2月にクランクアップしており、破産手続きの中で公開に向けて各関係者と協議していきたい」と話している。