サラリーマンなのに確定申告が必要?得する人は?

サラリーマンでも確定申告が必要な理由

一般的に、サラリーマンは確定申告の必要がありませんが、中には「確定申告をしなければならない場合」「確定申告をしたほうがいいかもしれない場合」があります。たとえば、2017年分から設けられたセルフメディケーション税制は、税金の還付を受けられる人が多そうです。

サラリーマンに関係のある確定申告の項目は、医療費控除や住宅ローン控除だけではありません

サラリーマンに関係のある確定申告の項目は、医療費控除や住宅ローン控除だけではありません

まず、確定申告とは何かから簡単に説明します。収入に対して課される「所得税」の額は、1年間の収入をもとに決められます。サラリーマンの場合、給与やボーナスからあらかじめ所得税が差し引かれていますが、年末にならないと1年間の収入が確定しませんから、とりあえずおおよその金額が差し引かれています。また、生命保険料や医療費の支払い額に応じて所得税を少なくしてもらえることになっていますが、これらは給与やボーナスの段階では考慮されていません。

そこで、1年間の収入が判明する年末に、会社経由で「年末調整」という形で税金の調整を行います。しかし、この年末調整でも精算できないものがあります。例えば、副業など会社以外からの収入に関するものや、年末調整後に発生した事柄への対応などです。それらを含めて最終的に調整する手続きが「確定申告」です。

2017年分の確定申告期間は2018年2月16日~2018年3月15日です。確定申告が義務付けられているサラリーマン(次の項を参照)はこの期間に確定申告をする必要があります。義務付けられていない人が、納めすぎた税金を返してもらうために行う確定申告(=還付申告)は、2018年1月1日から5年間です。国税庁のサイト上で入力した書類を印刷したものや手書きしたものを税務署に郵送や直接提出、またはすべてネット上で行うこともできます。還付される税金は、自分が指定した銀行口座に申告後1カ月くらいで振り込まれます。

確定申告の義務があるサラリーマン

サラリーマンでも、確定申告が義務づけられている場合があります。申告や納税を忘れると、本来支払うべき税金にペナルティが上乗せされることがあります。


●給与収入が2000万円超の人

●副業などで、給与所得と退職所得以外に所得が20万円超あった人

●2カ所以上から給与をもらっている人

(ただし、メインの給与以外の給与収入と、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円以下なら、確定申告しなくてもよい。また収入全体が少ない場合など確定申告しなくてもいいケースがある)

●災害にあって「災害減免法」による源泉所得税の猶予や免除を受けている人 など

※(「給与所得と退職所得以外の所得」には、株式投資などの利益のうちNISAや源泉徴収ありの特定口座での利益は含まれない)
参考:国税庁のタックスアンサー「サラリーマンで確定申告が必要な人」

上に記載していないケースや様々な適用条件がありますので、不明な点は税務署や税理士にお問い合わせください。確定申告期間中は税務署などに確定申告書作成コーナーが設けられ、税理士に教えてもらいながら申告書を作ることができます。無料で利用できます。

確定申告すると得する可能性のあるサラリーマン

以下に該当するサラリーマンは確定申告が義務ではないけれど、確定申告すれば税金が一部戻ってくる可能性があります。

年末調整で調整できなかったものがある

●年末調整で漏れがあった人
生命保険料控除などを年末調整で適用しなかった人は、確定申告で適用できる。住宅ローン控除の適用1年目も確定申告が必要。2年目以降は年末調整で処理されます。

●年末調整後に家族が増えた人

結婚して配偶者が扶養に入った場合など、配偶者控除や扶養控除が適用できます。扶養控除の対象になるのは16歳以上の親族なので、出産による家族の増加は対象外(妊娠・出産に関する「医療費」については医療費控除の対象になる)。また、配偶者が結婚と同時に無職になったとしても、その年にすでに扶養の要件を上回る収入を得ている場合には、その年は扶養に入ることはできません。

【最新】医療費がたくさんかかった、市販薬や健康診断を利用した

●家族全員分の医療費が所得の5%(所得が200万円以上の場合は10万円)を超えた人

従来の医療費控除が適用できる。家族全員分をまとめて家族の誰かが確定申告します。(所得が多く税率が高い人が行ったほうが税金の還付額が多くなる可能性が高い)。次項のセルフメディケーション税制と、どちらかを選択して利用します。

※治療費や通院の交通費、市販薬代など「治療のための費用」は控除できるが、美容や病気予防のための費用は対象外。また定期健診は対象外だが、それで重大な病気が見つかれば対象になる。

参考:タックスアンサー「医療費控除」

●市販薬や健康診断を利用した人

従来の医療費控除を受けるほどには医療費を使っていないが、会社や自治体の健康診断やがん検診を受けたり、インフルエンザ予防注射を受けるなど、日ごろから健康のための「一定の取組み」を行っている場合、「特定一般用医薬品等購入費から1万2000円を差し引いた金額(最高で8万8000円まで)」を所得から控除できます。

特定一般用医薬品等購入費は、指定の市販薬や医師に処方された薬のこと。対象の医薬品は厚生労働省のサイトで確認できる。イブ、ジキニン、ベンザブロックなどCMでよく見る風邪薬や頭痛薬、目薬、点鼻薬、バンテリンなどの筋肉痛等の薬、水虫の薬など、様々な薬が対象になっています。

参考:タックスアンサー「特定一般用医薬品等購入費を支払ったとき【セルフメディケーション税制】」


厚生労働省「セルフメディケーション税制について」 ページ中ほどに対象品目一覧表へのリンクがあります。

副収入があった

●副収入として20万円以下の所得があった人
必要経費が認められるため、源泉徴収された税金の一部を取り戻せることがあります。ただし、本業の給与所得にかかる所得税率が20%以上の人は、確定申告をすると追加で納税しなければならない可能性があるので注意。(副収入が20万円超の場合は確定申告が義務になります)。

仕事の必要経費を自腹で払った

●仕事に必要なお金を自腹でたくさん払った人
特定支出控除が受けられる。通勤費、転居費、研修費、資格取得費、単身赴任者などの帰宅旅費、書籍代や交通費などのうち会社が必要経費と認めた費用の合計額が、「同年の給与所得控除額の2分の1」を超えた場合、その超えた分の金額を所得から控除できます。
参考:タックスアンサー「特定支出控除」

寄付や、ふるさと納税をした


●日本赤十字など国が定めた団体に寄付をした人
寄附金控除として、「寄付金額」または「その年の総所得金額の40%相当額」のいずれか低いほうの金額から2000円を引いた金額が、所得から差し引かれます。
参考:タックスアンサー「寄附金控除」

●ふるさと納税をした人

通常の寄付金控除に加え、住民税の税額控除の特例が受けられます。

「ふるさと納税ワンストップ特例」を使う場合は確定申告は不要。ワンストップ特例は、5つ以内の自治体にふるさと納税をし、納税先の自治体に特例適用の申請書を提出しておいた場合に確定申告無しで控除が受けられる制度のことです。「6つ以上の自治体にふるさと納税をした人」はこの特例は使えず、全てのふるさと納税について確定申告する必要がある。「ふるさと納税以外の理由で確定申告する人」もこの特例が使えなくなり、ふるさと納税の金額を含めて寄付金控除の欄に記入することになります。また、2015年3月までにふるさと納税をした分にはワンストップ特例は使えません。

参考:国税庁「確定申告特集 ふるさと納税」

タックスアンサー「ワンストップ特例制度」

株式、債券、投資信託等の売買を行った


●投資で損失が出た人

株式等の売買で出た損失分を、申告分離課税を選択した配当所得などと損益通算できます。相殺しきれない場合は、翌年以降3年間繰越して損益通算できます。ひとつの特定口座(源泉徴収あり)内で管理している株式等については、確定申告をしなくても損益通算が行われますが、損失を繰り越す場合は、毎年確定申告が必要です。また2016年分から債券についての税制が変更され、債券も株式と同様に特定口座内で管理できるようになり、債券投資による利益・損失も、株式等と一緒に損益通算および3年間の繰越控除ができるようになりました。

参考:タックスアンサー「上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除」

●株式の配当金や投信の分配金をもらった人

源泉徴収されているので確定申告は不要ですが、確定申告をすれば配当控除が受けられます。ただし、本業の収入に対する税率が20%以上の人(課税所得金額が330万円超の人)には申告のメリットがありません。 

参考:タックスアンサー「配当控除」

●NISA口座で投資している人で、配当金を銀行口座や郵便局の窓口などで受け取っている人

通常、NISA口座での投資による利益は非課税ですが、配当金の受け取り方法を「株式数比例配分方式(証券口座で受け取る)」にしておかないと配当金は課税対象になります。確定申告すれば配当控除が受けられますが、給与所得に対する税率が20%以上の人には申告のメリットがなくなります。また、課税対象になった配当金を含めて給与所得以外の所得が20万円超あった場合は確定申告が義務づけられます。

会社を退職した

●退職後、再就職した人
新しい勤め先が年末調整で処理してくれるはずなので申告の必要はないのですが、無職やフリーランスになった場合は自分で申告します。
参考:タックスアンサー「退職所得」

●年の途中で退職して再就職していない人

年末調整が行われていないので、その分、確定申告で調整できます。

●退職金をもらった人

給与所得よりも有利な「退職所得」として税額計算ができます(前の会社に「退職所得の受給に関する申告書」を出した場合はすでに退職所得として計算されているので、申告不要)。

災害や盗難にあった

●泥棒に入られた人
雑損控除。家や家財の損失の一部を、収入から控除できます。
参考:タックスアンサー「雑損控除」

●自然災害で被害にあった人

雑損控除か、災害減免法による所得税の軽減・免除措置の、いずれかを選択。すでに、災害減免法による「源泉徴収の猶予や免除」を受けている人は、確定申告を必ずしなければなりません。

参考:タックスアンサー「雑損控除」「災害減免法」

マイホームを買って住んだ、リフォームした、売った

●住宅ローンを組んで家を買って入居した人
条件を満たせば住宅ローン控除を受けられる。適用1年目は確定申告が必要。2年目からは年末調整で処理されます。
参考:タックスアンサー「マイホームを新築や購入したとき

●住宅ローンを組んで、増改築した人

同上。

参考:タックスアンサー「マイホームの増改築などをしたとき

●バリアフリーや省エネ、3世代同居のためのリフォームをした人

住宅特定改修特別税額控除(住宅ローンを使わなかった場合も可)、住宅ローン控除、特定増改築等住宅ローン控除のいずれかを選択して利用できます。

参考:タックスアンサー「住宅特定改修特別税額控除など

住宅ローンを使用してバリアフリー改修工事をした場合

住宅ローンを使用して省エネ改修工事をした場合

●耐震工事をした人

一定の耐震工事を行った場合、工事費用に応じて、一定額を税額から差し引ける。住宅ローン控除との併用もできます。

参考:タックスアンサー「耐震改修工事をした場合

●マイホームを売って利益が出た人

利益には通常、税金がかけられるが、「3000万円の特別控除の特例」や「軽減税率の特例」で税金を少なく抑えることができます。

参考:タックスアンサー「マイホームを売った時の特例」「マイホームを売った時の軽減税率の特例

●住宅ローンの残るマイホームを売って、損失が出た人

住宅ローンの残高よりも安い値段で売って損失が出た場合、その損失を給与所得などと「損益通算(相殺すること)」ができます。通算してもなお損失分が余っているときは、翌年以降3年間、繰越できます。

参考:タックスアンサー「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

●マイホームを買い換えた人

マイホームの買い替えで売却損が出た場合、その損失分を、給与所得などと「損益通算」できます。通算してもなお損失分が余っているときは、翌年以降3年間、繰越できる。新たに買ったマイホームには、住宅ローン控除が利用できます。

参考:タックスアンサー「マイホームの買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

●相続などで得た空き家を売って利益を得た人

相続や遺贈で得た空き家を、2016年4月1日~2019年12月31日までの間に売って、一定の要件に当てはまるときは、譲渡所得の金額から最高3000万円まで控除することができます。

参考:タックスサンサー「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

以上、主だったものをご紹介しました。なお、各控除を受けるには様々な条件がありますので、国税庁のサイト「タックスアンサー」などで確認してください。確定申告をするほうが得かどうかは一概に言えないケースもあります。また、上記以外にも確定申告で税金の還付が受けられるケースがあります。

住民税の扶養控除とは?どんな親族がいるかで決まる

所得税・住民税を決める所得控除とは

個人の所得に対してかかる税金は所得税と住民税です。所得税は国に、住民税は地方自治体に納めています。所得税、住民税とも税額を計算する方法は、ほとんど同じといえます。

住民税の扶養控除。子や親などを扶養していたら、扶養控除によって住民税が安くなる

住民税の扶養控除。子や親などを扶養していたら、扶養控除によって住民税が安くなる

いずれも、所得(収入から経費をひいたもの)から「所得控除」をひいたものを課税所得とし、この金額をもとに税金が決まります。

この「所得控除」とは、それぞれの家族構成や置かれた事情を勘案しようというもの。所得が一定額以下の配偶者がいれば配偶者控除が、扶養親族がいれば扶養控除を受けられ、課税対象の所得が減額されることになります。

扶養親族は年間所得38万円以下

所得控除の中の扶養控除ですが、この対象の扶養親族となれるのは、納税者と生計を共にし、かつ、年間所得が38万円以下の親族となります。この基準は所得税も住民税も同じです。

所得控除における所得税と住民税での違いは、その控除額。住民税の控除(ひかれる)金額は、所得税より低く設定されています。住民税は広く住民が地域社会の費用を分担するものという考えから、所得税より多くを課税対象としています。ですから、住民税の所得控除額は所得税のものより低額になっているのです。

扶養控除 33万円から45万円

住民税の扶養控除。扶養親族の年齢によって受けられる控除が変わってくる

住民税の扶養控除。扶養親族の年齢によって受けられる控除が変わってくる

住民税の扶養控除は、扶養親族の年齢によって違いがあります。扶養親族の年齢が16歳以上19歳未満もしくは23歳以上70歳未満では、一般の扶養控除が受けられ、その控除額は33万円。19歳以上23歳未満は特定扶養控除となり控除額が45万円と増えます。

また、70歳以上になると老人扶養控除となり控除額は38万円。さらに、直系尊属(父母、祖父母など)で同居している場合、同居老親等加算が7万円あり合計45万円の控除額となります。いずれも、前年の12月31日での年齢で考えます。

ちなみに、所得税における控除額は一般の扶養控除は38万円、特定扶養控除は63万円、老人扶養控除は48万円、同居老親等加算は10万円。住民税の控除額と比べて高くなっています。

平成24年から年少扶養控除が廃止

15歳までの子どもなどがいても、扶養控除を受けることができません。これは平成22年度の改正により控除がなくなったものです。「所得控除から手当へ」等の観点から、子ども手当(当時)が創設され、年少扶養控除がなくなりました。

また、現在は19歳からの特定扶養控除が16歳から受けられていたのですが、高校の実質無償化に伴い16~18歳までの特定扶養控除としての上乗せが廃止されました。16歳から18歳までの控除が一般の扶養控除になったわけです。

非課税限度額の世帯人員には16歳未満もカウント

15歳までの子どもの数が住民税と無関係かというと、そうでもありません。住民税には非課税限度制度があります。世帯人数や所得に応じて、住民税を課税しないというものです。

この非課税限度額の計算では、世帯人数に16歳未満の子どもも人数としてカウントされることになります。会社員では年末調整時に、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を会社に提出していると思います。この一番下の欄に、「住民税に関する事項」の欄があり、16歳未満の扶養親族を記入するところがあります。忘れずに記入しておきましょう。

扶養控除は児童手当(子ども手当)や高校の実質無償化などの政策によって、複雑な体系になっています。子どもの年齢が変わると税額も変わることになりますので、チェックしておきましょう。

住民税非課税世帯の年収はいくらから?

年収いくらから住民税は非課税になる?家族構成と自治体で違う

教育無償化の対象が「住民税非課税世帯」など、自治体や国のサービス、給付の対象が住民税非課税世帯に限定されることはよくあります。この住民税非課税世帯とは、いったい年収いくらなのでしょうか?

自治体や国のサービス、給付の対象が住民税非課税世帯に限定されることはよくあります。この住民税非課税世帯とは、いったい年収いくらなのでしょうか?

自治体や国のサービス、給付の対象が住民税非課税世帯に限定されることはよくあります。この住民税非課税世帯とは、いったい年収いくらなのでしょうか?

 

住民税は均等割と所得割から

個人の所得に対してかかる税金には所得税と住民税があります。所得税は国に納めるもので、住民税は住んでいる都道府県や市町村に納めます。この住民税ですが、所得税とは少し違った考えで課税されています。住民税は住民が地域社会の費用を分担するためのものというところです。

この考え方から、住民税は定額負担の「均等割」と所得金額に応じて負担する「所得割」があります。均等割は自治体によって違いますが、標準税率として市町村税3500円、道府県民税1500円の合計5000円(※1)。

※1復興財源確保のため、平成26年度から平成35年度分までの間、標準税率が年1,000円(市町村民税500円、道府県民税500円)引き上げられています。また、超過課税を実施している自治体があるため、5000円より高額になる場合もあります。

それに対して、所得割は所得に応じて税額が決まります。また、以下の人は均等割、所得割とも課税されません。

・生活保護の規定による生活扶助を受けている

・障がい者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下

住民税非課税世帯は世帯全員が均等割非課税

他にも、均等割と所得割に対して、非課税限度額がもうけられています。両方が非課税になれば住民税非課税ということになります。そして世帯家族全員が住民税非課税であれば、住民税非課税世帯ということです。

【非課税限度額の基準】
■均等割 所得金額 ≦35万円 ×世帯人数 + 21万円(※2)
■所得割 所得金額 ≦35万円 ×世帯人数 + 32万円(※2)

世帯人員数:本人、控除対象配偶者及び扶養親族の合計数

※2 21万円、32万円の加算は、控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合のみ

均等割の方が基準が低いため、均等割が非課税になれば住民税非課税ということです。

会社員、専業主婦、子2人世帯では年収255万円以下

具体的にどのような金額で住民税が非課税になるのでしょうか?
ここでいう所得は、収入から経費(会社員等は給与所得控除)を引いたものです。


■会社員(独身)・・・年収100万円以下

所得金額が35万円以下で住民税非課税。収入に換算すると年収100万円
【年収100万円】-【給与所得控除65万円 ※3】=【所得35万円】

■会社員、専業主婦、子ども1人の3人世帯・・・年収205万円以下

所得金額が126万円(35万円×3+21万円)以下で住民税非課税。

【年収205万円】-【給与所得控除79.5万円 ※3】=【所得 125.5万円】

■会社員、専業主婦、子ども2人の4人世帯・・・年収255万円以下

所得金額が161万円(35万円×4+21万円)以下で住民税非課税。

【年収255万円】-【給与所得控除94.5万円 ※3】=【所得 160.5万円】

※3 給与所得控除額は年収によって変わります

自治体によって、4人家族で32万円の差!

ただし、住んでいる地域によってこの均等割の非課税限度額が変わります。これは生活保護基準と関連しているから。生活保護基準の級地区分として1級地(東京23区、指定都市)、2級地(県庁所在市、一部の市町)、3級地(一般市・町村など)とわけられており、これに応じて均等割の非課税限度額の基準が変わります。

【均等割の非課税限度額】
■1級地 所得金額 ≦35万円 ×世帯人数 + 21万円(※4)
■2級地 所得金額 ≦31.5万円 ×世帯人数 + 18.9万円(※4)
■3級地 所得金額 ≦28万円 ×世帯人数 + 16.8万円(※4)

※4 21万円、18.9万円、16.8万円の加算は、控除対象配偶者又は扶養親族を有する場合のみ

上の年収試算は1級地での基準ということになります。2級地、3級地になると限度額基準が少し低くなります。例えば、3級地で4人世帯であれば、限度額は所得128万8000円。1級地では161万円でしたから32万2000円の差がでてきます。お住まいの基準を確かめて限度額を計算してみてください。

所得税税額表とは?その見方と活用方法

源泉徴収される所得税が決まる「所得税税額表(給与所得の源泉徴収税額表)」の見方

所得税税額表(給与所得の源泉徴収税額表)は、会社員や公務員、パートタイマーなど給与所得者にとって、毎月の手取り額に関わる重要なものです。源泉徴収される所得税が決まる「所得税税額表(給与所得の源泉徴収税額表)」の見方と活用方法を紹介します。

給与から源泉徴収される所得税。その税額は所得税税額表で決まる

給与から源泉徴収される所得税。その税額はどのように決まる?

 

給与から引かれる所得税は源泉徴収税

給料やボーナスから控除される所得税は源泉徴収税とよばれ、給与やボーナスが支給される度に納めているものです。

この源泉徴収税、実は所得税の仮払いのようなもの。正式な所得税額は、1月から12月までの収入が決まり、色々な控除(配偶者控除や生命保険料控除など)などから計算されます。

多くは会社が行う年末調整で、源泉徴収で仮に納めた税金と正式な税額を清算しています。

源泉徴収税は「給与」と「扶養親族の数」で決まる

お給料やボーナスからその都度引かれている源泉徴収税は、支払われた金額と扶養親族の数の2つだけで決められます。

正式な税額はこれ以外にもたくさんの要因で決まるわけですが、給与やボーナスの支給時の計算を簡略化するため簡単に税額がわかるようにということですね。

天引きされる源泉徴収税は、毎月の給与は「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」、ボーナスは「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」からわかるようになっています。

給与天引きの所得税額は「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」から

平成30年分源泉徴収税額表のうち「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」から、著者が一部抜粋をしたもの。給与と扶養親族の数の2つから税額が算出できるようになっている

平成30年分源泉徴収税額表のうち「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」から、著者が一部抜粋をしたもの。給与と扶養親族の数の2つから税額が算出できるようになっている

これは、平成30年分源泉徴収税額表のうち「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」から、著者が一部抜粋をしたものです。

表からわかるように、源泉徴収される税額は、

・その月の給与から厚生年金保険料、健康保険料及び雇用保険料などの社会保険料等を控除した金額

・扶養親族等の数

の2つから求められます。

例えば、Aさん

・給与の支払額(月額) 37万4000円

・給与等から控除する社会保険料 5万7856円

・扶養親族の人数 2人

とすると、社会保険料等控除後の給与は31万6144円(37万4000円-5万7856円)。

31万6144円が含まれるのは、月額表の「31万4000円以上31万7000円未満」となります。また扶養親族が2人なので甲欄の2人の所が該当し、その交わった5740円が給与から控除される所得税ということになります。

この扶養親族等の数で税額が決まる甲欄を利用できるのは、会社に「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人です。提出していないと乙欄が適用され、かなり高い税額を納めることになってしまいます。この申告書は一つの会社にしか提出できません。2つ以上の会社に勤めている人は、給料の金額が多い会社に申告書を提出しておきましょう。

扶養親族は所得税上の扶養親族

この扶養親族の数ですが、所得税の上での扶養親族がカウントされます。扶養配偶者は所得が85万円以下(平成30年以降、平成29年までは38万円)。扶養親族は年齢16歳以上で所得が38万円以下となります。

乳幼児や小学生、中学生などの16歳未満の扶養親族は、ここではカウントされませんのでご注意ください。

扶養親族の増減で毎月の手取りがこんなに変わる!

この税額表から色々なことがわかります。例えば、子どもが16歳になり扶養親族が1人増えたなどの場合、この表から毎月の給与から引かれる源泉徴収税がどうなるかがわかります。

上のAさん、子どもが16歳になり扶養親族が2人から3人になったとしましょう。扶養親族が2人で税額5740円だったのが、3人となると4120円になることがわかります。この差は1620円。今後は毎月1620円、控除が減り手取りが増えるということです(支給される給与が同じ場合)。

平成30年から扶養親族の考え方が変わる!

この扶養親族の考え方ですが、平成30年から税制が変わったため注意が必要です。税金を支払っている本人が所得900万円(給与収入だけの場合年収1120万円)を超えると、配偶者の所得に関わらず、配偶者控除を受けられなくなり、扶養配偶者からはずれることになります。この場合、この表を見る上での扶養親族の数が1人減ることになります。

毎月の給与から控除されている所得税は、このように計算されて決まっています。一度、給与明細をチェックして、控除されている所得税額と「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」を比べてみるのもいいですね。所得税(特に源泉徴収税)がより身近に感じられるのではないでしょうか。

平成30年分 源泉徴収税額表 

平成29年分 源泉徴収税額表

確定申告でクレジットカード払いのメリットと注意点

税金でクレジットカード払いできる範囲が広くなっています

市区町村を中心に、税金をクレジットカードで支払える自治体は多くありました。たとえば、東京都では自動車税、個人事業税、不動産取得税、(23区内にある)固定資産税・都市計画税・償却資産税などといった税目がクレジットカード払いに対応しています。

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税金をクレジットカードで支払うメリット・デメリット

国税の範囲、つまり申告所得税、法人税、相続税を中心に延帯税等でも利用可能

2017年1月からは国税、つまり確定申告の申告所得税をはじめ、税務署が管轄する税目においてのクレジットカードでの税金納付が本格的に開始され、注目をあつめています。利用できる税目は申告所得税のほか法人税、消費税、相続税、贈与税といったほぼすべて税目、加算税や延帯税など附帯税も利用できることになっています。

利用できるクレジットカードはVisa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARDなど6カードとなっています(図参照)。

クレジットカード利用が可能な税目とカード会社(出典:国税クレジットカードお支払いサイトより)

クレジットカード利用が可能な税目とカード会社(出典:国税クレジットカードお支払いサイトより)

クレジットカード納付のメリットとは

では、現金納付とクレジットカード納付を比較した場合、クレジットカード納付のメリットとは何なのでしょうか?いくつかポイントをまとめてみました。

金融機関等での待ち時間を省略できる

たとえば、確定申告の提出期限も原則3月15日ですが、納付期限もおなじく3月15日です。つまり、「税務署で申告手続きを」ということを想定した場合、同日に申告手続きと税金の納付を完了させなくてはいけないため、やきもきした人がいるはずです

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確定申告の時期、いつからいつまで?

資金繰りに余裕がもてる

通常の確定申告のケースでいうと納税期限も原則3月15日ですが、クレジットカード納付を利用した場合、3月15日に通帳からお金が引き落とされるわけではありません。各自が利用しているクレジットカードの締め日や支払いのルールとなるため、最大で2ヶ月程度の支払いに余裕ができるという人もいるでしょう。また、いわゆる「リボ払い」等を活用することにより税金の分割納付が可能になります。資金繰りに余裕を持ちたい、という方にはこの方法も検討材料に入るでしょう。

分割払いができる

クレジットカード納付は支出を平準化させたいという方にも便利です。3回、5回、6回、10回、12回という分割払にも対応しているほか、いわゆる「リボ払い」等を活用することによりキャッシュアウトの平準化が可能になります。資金繰りに余裕を持ちたい、という方にはこの方法も検討材料に入るでしょう。

クレジットカード納付のデメリットとは

一方で、クレジットカード納付を活用した場合のデメリットももちろんあります。こちらもポイントをまとめてみました。

納付税額に応じ、1万円あたり82円決済手数料がかかること

ただし、クレジットカードを利用して納税を行うと納税額に応じて決済手数料がかかります。つまり、納税額に決済手数料をあわせた金額が納税者の実際の負担額となるということです。

決済手数料は納税額1万円あたり82円(消費税込み)。以後、1万円あがるごとに82円ずつ加算されるので、納税額が10万円の場合には820円の決済手数料が納税額のほかにかかることになります。

納税額が多額になる人は各種ポイントやマイルが貯まるということを楽しみにしているという方もいらっしゃるかもしれませんが、ポイントについては国税庁が発表している資料内では「ポイントについてはカード会社の会員規約に基づきますので、カード裏面に記載されているカード会社へお問い合わせください」とされているクレジット会社の判断になります。

納税額に応じた決済手数料と各種ポイントを天秤にかけて活用を検討する人も多いのではないでしょうか。また、納付税額を入力すると決済手数料が試算される画面もあるのでそちらを使ってみるのもいいかもしれません(下記参照)。

クレジット納付決済手数料を試算する画面も(出典:国税庁)

クレジット納付決済手数料を試算する画面も(出典:国税庁)

クレジットカードを活用した納付税額は1000万円未満

これは国税庁がクレジットカード納付を行った場合の取り決め額なので、実際には各自が活用されているクレジットカードの決済可能額以下と1000万円未満のいずれか低い金額となるでしょう。

領収証書は発行されない

ただし、納付手続き完了メールほか、クレジットカードの利用明細にその旨が記載されますのでそちらで確認することになります。ただし、「クレジットカード納付をしてから、納付済の納税証明書の発行が可能となるまで、3週間程度かかる場合がある」ということが国税庁ホームページに明記されてますので、たとえば、融資の申請などで「法人税の申告書と納税証明書の両方が必要」という場合にはそのタイムラグを頭に入れておく必要があります。

クレジットカード納付、手続きはどうする

では、実際にクレジットカード納付の手続きを行いたい場合にはどうすればいいのでしょうか。国税庁ホームページ、あるいは「確定申告書作成コーナーからアクセスする場合」と「e-Taxからアクセスする場合」とにわかれますが、おおまかには下記図表の流れのとおりです。

クレジットカード税金納付手続きの流れ(出典:国税クレジットカードお支払いサイトより)

クレジットカード税金納付手続きの流れ(出典:国税クレジットカードお支払いサイトより)

「国税庁ホームページ」又は「確定申告書等作成コーナー」からアクセスする場合
1 注意事項の確認
・ご利用に当たる注意事項等を確認し、納付手続を開始します。

2 クレジットカード納付を行う税金の情報を入力
・税金の種類(税目)や課税期間、申告区分(確定申告など)を入力し、納付する税額を入力します。

3 利用するクレジットカードの情報を入力
・ご利用されるクレジットカードの番号の入力や、納付手続完了メールの送信先アドレスなどを入力します。

4 入力内容の確認
・納付手続を行った後で手続の取消しなどはできませんので、入力内容を確実に確認します。

5 納付手続の確定
・「納付」ボタンを押すことで、納付手続が確定します。
 なお、納付手続の完了後、その納付手続により納付済となった国税については、納税の猶予等を受けることはできませんのでご注意ください。

6 手続の完了
・納付手続の完了ページが表示されますので、表示画面を印刷するなどして保存するといいでしょう。

7 クレジットカードの決済
・カード会社の会員規約に基づき税額が引き落とし。

■e-Taxからアクセスする場合

1 注意事項の確認

・ご利用に当たる注意事項等を確認し、納付手続を開始します。



2 クレジットカード納付を行う税金の情報の確認

・クレジットカード納付を行うために必要な税金の種類(税目)や課税期間、申告区分(確定申告など)及び納付税額の情報がe-Taxから引き継がれるため、引き継がれた内容を確認します。

※ 住所、氏名、電話番号、整理番号及び納付税額の内訳(本税や附帯税)の情報は引き継がれません。



3以降は、上記「国税庁ホームページ」又は「確定申告書等作成コーナー」からアクセスする場合と同様です。

納付区分番号、納付先税務署、税金の種類、課税期間、納付税額といった情報がe-Taxから引き継がれるので、クレジットカードで税金納付を単独で行うより便利といえます。

しかし、クレジットカード納付は継続的な手続きではなく、その都度、納付手続きが必要とされています。したがって、そのつど、現金納付が有利か、クレジットカード納付が有利かを比較して、手続きの可否を選択すればいいのではないでしょうか。

e-Taxで添付書類のPDFによる提出が可能に

郵送等での提出が必要だった手間が省けます

e―Taxで申告を行う時にでも、別途、郵送等での書面により提出が必要となる書類がありました。

たとえば、住宅ローン控除の適用を受ける場合の

  • 登記事項証明書(いわゆる謄本)
  • 請負契約書(あるいは売買契約書)の写し
  • 住宅借入金等の残高証明書
  • 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し

といった書類です。

なぜ、e―Taxの入力画面に搭載されないのか

e―Taxの機能は年々、充実してきています。確定申告書作成コーナーはもちろんのこと、WEB版では納税証明書の交付ができたり、スマートフォン等専用のホームページにアクセス、ログインすることにより(国税庁ではSP版と呼んでいる)ダイレクト納付、インターネットバンキングへのリンクできることにより納税手続きの簡便化が図られてきています。

ところが、上記の機能はすべて、国税庁が提供している書式や手続きに関連しているものとなり

  • 登記事項証明書 (いわゆる謄本)・・・法務局にて発行
  • 請負契約書(あるいは売買契約書)の写し・・・不動産会社等と締結したものをコピー
  • 住宅借入金等の残高証明書・・・・金融機関等で発行
  • 長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し・・・東京都においては都市整備局が窓口

となっているため、いすれも国税庁が関与している証明書や書式ではないのです。ただ、この点が未解消のままだと「申告書や決算書は確定申告書作成コーナーで作成したものをデータ送信できるのに、添付書類は別途郵送だなんて不便」という声があったのも事実です。

平成29年1月から確定申告手続きでPDFによるデータ送信が可能に

そこでe―Taxで申告・申請・届出等を行う場合、別途、郵送等で書面により提出する必要がある第三者作成の添付書類について、法人税と法人の消費税においては平成28年4月から、所得税と贈与税においては平成29年1月から郵送しなくても、イメージデータによる申告手続きが可能になっています。

ただし、以下の注意事項があるので留意しておいてください。

  • 申告書や申請・届出書といったイメージデータによる提出に対象物とならない書類についてはイメージデータによる提出があったとしても無効になること
  • イメージデータの内容が確認できない場合には。イメージデータの再送信または書面による提出がもとめられること

などです。

特に、イメージデータによる提出に対象物とならない書類についてはイメージデータによる提出があった場合、再度、e―Taxによる電子データの送信や書面による提出が必要となりますが、その場合、電子データの再送信の日が文書収受日となりますので、申告期限が迫っている場合には注意が必要です。

イメージデータ送信の主な要件

■データ形式
イメージデータでの送信可能なデータ形式は「PDF」形式です。「JPEG」形式や「PNG」形式では対応不可ですので注意してください。したがって、一般的には添付書類をスキャナ等で読み取り、「PDF」形式にて保存したものを送信するか、「JPEG」形式や「PNG」形式で保管していた添付書類データを「PDF」形式に変換いしなおして送信するかのどちらかとなるでしょう。

■送信可能なファイル数およびデータ容量

1送信あたりのファイル数の上限は最大16ファイル、データ容量はPDF形式で最大1.5MBとされています。また、目視によりデータの内容が確認できることやパスワードが設定されていないことも注意事項として挙がっています。

■添付書類の保管について

もちろん、法令の規定により提出が必要とされている第三者作成の添付書類については法定申告期限から5年間、申請・届出に係る書類に係る添付書類は提出した日から5年間、保管しておく必要があります。

■対象となる申告内容のパターン

冒頭で紹介した住宅ローン控除のほかに対象となる申告パターンには以下のようなものがあります。

  • 贈与税の配偶者控除

「戸籍の謄本」「戸籍の附票の写し」「(配偶者が居住用不動産を取得したことを証する)登記事項証明書」  など

  • 直系尊属からの住宅取得資金贈与を受けた場合の特例

「戸籍の謄本」「売買契約書」「増改築等工事証明書」「登記事項証明書」  などです。

もちろん、すべてのパターンについて紹介することはできませんが、ポイントとなるのは

  • 国税庁 確定申告作成コーナー等でデータ作成ができないもの

と、おさえておくといいでしょう。

領収書を集めて確定申告!会社員の特定支出控除

サラリーマンの節税につながる制度をチェック

サラリーマンの特定支出控除(給与所得者の特定支出控除)とは、サラリーマンのような給与所得者が、仕事に必要だと認められた経費が、ある一定額を超えた場合、確定申告によって払い過ぎた税金をいわば”キャッシュバック”してもらえる制度です。

仕事に必要なものが経費で認められたらうれしいですよね。

仕事に必要なものが経費で認められたらうれしいですよね。

2013年分から基準の見直し、また範囲も拡大され、以前より多くの人が利用できる可能性が高くなりました。ですが、数年たった今でも、一般的には広く知られていないよう。該当するかどうかをぜひチェックしておきましょう。

どんなものが認められる?

「特定支出控除」として認められるのは、以下の6種類です。


(1)通勤費…一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出

(2)転居費…転勤に伴う転居のため、通常必要であると認められる支出

(3)研修費…職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出

(4)資格取得費…職務に直接必要な資格を取得するための支出

(5)帰宅旅費…単身赴任などの場合、勤務地または住まいと、自宅との間の旅行のために通常必要な支出(上限回数あり)

(6)勤務必要経費…職務と関係のある新聞や書籍、雑誌などの購入、職場で着るスーツや制服、事務服、作業服、得意先や仕入れ先などへの職務に通常必要な交際費(上限65万円)

いずれも、会社が「仕事に必要なもの」として認めてくれた場合に限ります。

(5)は、単身赴任中の人が帰宅する際に1カ月あたり4往復まで、などという基準があります。(1)の通勤費や(3)の研修費について、勤務先から全額補助が出ている場合は該当しないので注意しましょう。その他、諸条件を満たす必要があるものもあります。詳しくは勤務先などで確認しましょう。

年収500万円の人の場合は?

「特定支出」として認められるのは、決められた一定額を超えた場合です。以下のように、年収によって「特定支出控除額」の基準が決まります。

★特定支出控除額とは?
●その年の年収が1500万円以下の場合・・・その年の給与所得控除額×1/2を超えた金額

●その年の年収が1500万円超の場合・・・125万円を超えた金額

では、一般的な事例で紹介します。

年収500万円の人の場合は、2017年分の給与所得控除額は、154万円(=収入金額500万円×20%+54万円で計算)です。

つまり、この154万円の1/2=77万円を超えた場合に、その超えた部分が「特定支出」として認められる可能性があります。その金額を所得から控除することで、税金が戻ってくるのです。

もし、1~6に該当するものがあれば、領収書などを保管しておきましょう。ただし、勤務先から「仕事に直接必要である」という証明書を発行してもらう必要があります。また、年末調整ではなく、自分で確定申告をする必要があります。

お得な制度ですので、該当する場合はぜひ利用したいもの。不明点があれば、勤務先の担当部署のほか、管轄の税務署や税理士などの税の専門家に必ず確認するようにしましょう。