他人に興味のないphaさんに悩みを相談したらどんな答えが返ってくるのか? – メシ通

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かつて、青年向けの雑誌では必ずといってもいいほど「有名作家によるお悩み相談コーナー」というものがあり、ネチネチ悩む相談者に対してやたらポジティブな答えだったり、破天荒すぎるアドバイスがなされたものです。あ、今でもあるか。


そんな人生相談コーナーを『メシ通』にも設けてみることにしました。

答えて下さるのはphaさん。今では作家という立派な肩書きがありつつも「できるだけ働かずに毎日寝て暮らしたい」「他人に興味がない」「ダルイ」と公言してはばからない、あのphaさんです。


そうそう、『メシ通』でも過去に一度、今はなき練馬のギークハウスにおじゃまして取材させてもらっていましたね。

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ある意味で人生相談にはもっとも向かない作家(失礼!)phaさんに人生の悩みを相談してみたら、どんな答えが返ってくるのか?

必ずしも「解」は出ないかもしれないけど、後ろ向きでもいいから「生きててよかった」「なんとかなる」と思える言葉がもらえるんじゃないか ── 。

そんな希望もちょこっとだけ込めた新連載です。

シリーズ第1回目は、妻子持ちのライター兼経営者の登場です!


今回、相談場所に選んだのは東京・台東区にある「給食当番」という居酒屋さん。

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phaさんも「このお店、前から気になってたんです。自分が関わっているシェアハウスから歩いてすぐの場所なので」とのこと。


ではさっそく、第1回目の相談者の方をご紹介しましょう。


【お悩み相談者】大楠翔一(おおくす しょういち)さん

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1982年生まれ。神奈川県在住。妻、2児の父親(男の子と女の子)との4人暮らし。数年前まで某大手化粧会社でサラリーマンをしていたが、両親の離婚、父親の病気、祖父の介護などが重なったことをきっかけにフリーランスに転身。現在、ライター業のほかに静岡御殿場市でボードゲームバーを経営。また静岡富士宮市にて、ライブハウスの経営もスタートする予定。Facebook Twitter Instagram


【回答者】phaさん

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1978年生まれ。大阪大阪市出身。京都大学を24歳で卒業し、25歳で就職。28歳のときにインターネットとプログラミングに出会った衝撃で会社を辞める。現在はシェアハウスの運営に携わりつつ、執筆活動を行っている。著書に『ニートの歩き方−−お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法』(技術評論社)、『持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない』(幻冬舎)、『ひきこもらない』(幻冬舎)など。ブログ:phaの日記


悩みその①:バイトくんのヤル気なさすぎて困っている

大楠:今日はよろしくお願いします。実は僕、静岡御殿場市で「game bar nostalgia 御殿場」というボードゲームバーを運営していまして、店舗は3歳下の店長に任せているんです。彼(以下Aくん)とは、給料制ではなく、売上から経費を引いた利益を一定の割合で分け合う形の契約で、オープン時から手伝ってもらっているんです。

相談というのは、Aくんのヤル気の問題でして。オープン当初はすごい前のめりで「俺がやればこんなこともできます! あんなこともやれます!」と意気込んでいたのですが、実際はなかなか売上もアップしなくて……。それでいて、何か工夫をしているかといえばしてないし、お店は夜からの営業開始なんですが、泊り込んだ挙げ句にどうやら真っ昼間からお店のTVゲームとかやっているみたいで光熱費もかさむし、経費の無駄遣いにしても目に余るものがあり……。そればかりか「売上に応じた給料だと取り分が少ないので、最近はオーナーである自分への支払い割合を下げてもらえないか」と言い出しまして。経営者の給料に口挟む従業員がどこにいるんだっていう……。


pha:それだと大楠さんがやっている意味がないですよね?


大楠:まさにそうなんです。僕は子どももいるので生活にかかるお金は必要ですが、Aくんは実家暮らしなので、温度差があるのかもしれません。それでも、このまま甘やかしていていいものか? とも思ってしまって。残念ながらAくんには社会人の経験がないので、いわゆるビジネスマナーの面ではいろいろ教えることが多いのですが、phaさんだったらヤル気がない人とどのように接しますか?


pha:そうですねー、その前にこのご飯食べていいですか? お腹減っちゃって……


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学校給食をコンセプトにしただけあって、ソフト麺や揚げパンなど、懐かしいメニューがズラリ。写真はスペシャル教育セット(1,500円)。


pha:(食べながら)そもそも大楠さんは彼をどの程度信用しているのか? というところはまず聞いておきたいですね。


大楠:そうですね。金銭管理や在庫管理など店舗運営の基本的な部分においては、もちろん信用しています。でも、僕の場合、店舗と自宅の距離が離れているので、普段はお店に2週間に1回程度顔を出す程度で、基本的には現場にいないので、店舗の正確な売上状況やお店の管理状態は店長である彼からの報告でしかわかりません。なので、お店を自分の好き放題に使われてしまうこともあるかもしれません。


pha:なるほど。


大楠:ただ、そこはある程度しょうがないとしても、開店当初はレジに監視カメラをつけることなども検討していたんですが、そんなことしたら、彼との信頼関係が終ってしまうかな? とも思い、根本的には性善説で彼を信じるているという感じですね。


pha:あと、彼は実家暮らしって言ってましたよね?


大楠:はい。


pha:だとすると、たとえ報酬が歩合であっても、ちょっと頑張って成果がでなければ、やっぱりみんな遊んでしまいますよ。人間はダメな生き物です。もし僕が彼の立場だったら絶対に遊んじゃいますね。インターネットもゲームも使い放題で、お店のものも食べ放題、飲み放題なんて実家暮らしのバイト君にとっては最高の環境じゃないですか。


大楠:そうですか……。ちなみにこれが件の店舗「game bar nostalgia 御殿場」です。


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▲「game bar nostalgia 御殿場」の外観


pha:ちょっとお店の写真見せてもらっていいですか? 黄色いですね……お店。


大楠:はい。真っ黄色です……。


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▲大楠さんの携帯画像を見ながら淡々と話すphaさん


大楠:店内でボードゲームやダーツができたり、DJブースがあります。Aくんは準備期間やオープン当初はすごいやる気があって頼りがいもあったんですが、それからだんだんと……。


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▲「game bar nostalgia 御殿場」の店内


pha:なにごともはじめた当初は盛り上がるものですが、それ維持するのは難しいですよね。僕も常に新しいことやっていないと飽きるんで、だんだん惰性でやってしまいます。


大楠:この前の年末年始にもちょっと残念な出来事がありまして……。年末年始は定休日も臨時で営業したんですね。その代わりとしてAくんが代休を取りたいと言ったので、快諾したんですよ。ただ、臨時休業する場合は、常連さん向けにSNSでの告知と、店頭に臨時休業日である旨、貼り紙をしておくように指示したんですが、それをし忘れていたんですね。


pha:あぁ、それはまずい。


大楠:さすがにこれは怒らないとと思って、強めに注意したんです。もともと無断休業したら罰金というルールを決めていたし。今後同じミスをしたら罰金の対象にするぞ! という感じで。でも、Aくんからは「ミスなんて誰にでもあるんだから、そんなに怒らないでくださいよ。大楠さんの常識を押し付けられても困ります」というような反論をされまして……。


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pha:かなり強気ですね、Aくんは。


大楠:現状では他に店長を任せられる人がいないのが正直なところで、Aくんもそこが分かっているからこそ強気にでたのかもしれませんが……。


pha:なるほど。そもそも自分の目がしっかり行き渡らない場所で店舗を経営するのは大変ですよね。人間はサボる生き物です。なので、人に任せるなら監視カメラつけるのは当たり前の選択肢だと思いますよ。僕は基本的に性悪説で考える人間なので。バイトなんか特にサボりたくなる瞬間は絶対ありますよね。疲れているからとか、ダルいからとか。理由はいくらでも作れます。


大楠:そういうもんですかねー。うーん。


pha:なので、このまま彼に任せるのであれば、大楠さんの方で緊張感のある環境を作るか、お店をリニューアルとかしてみて、新しい環境を与えてあげてモチベーションをアゲてあげるのとかどうでしょうか?


大楠:実は今度、同じ静岡県内の富士宮市という場所でライブハウスを立ち上げる計画が進んでいるんです。いっそのこと、Aくんにそこを担当してもらって、新たな環境で働いていてもらうのもひとつの手かもしれません。ちょっと彼の意思確認も含めて、きちんと腹を割って改めて話し合ってみたいと思います。


悩みその②:自分の仕事に対する、家族の理解が低すぎる

大楠:実はもう1つ悩みがありまして。


pha:はい。


大楠:今、「game bar nostalgia 御殿場」の経営以外にも、複業でフリーランスのライターや企業のマーケティングサポートなどの仕事もしているんです。こちらはだいぶ収益も上がってきて、おかげさまで順調なのですが、仕事柄、外出や出張が多かったりするので、会社員の妻から最近「フリーランスってなんか楽しそうでいいわね。」と軽く嫌味を言われたりしてます。また、仕事の時間が不規則で、かつ家で仕事をすることも多いので「ちゃんと稼げてるの? 本当は借金してんじゃないの?」と疑われたりもしていて……。


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pha:要するに、奥さんにフリーランスという仕事のスタイルを理解してもらえていないということですか?


大楠:はい、要するにそうです(笑)。妻のお父さんは1つの会社を新卒から定年退職まで勤め上げた人で、いわゆる典型的な日本のサラリーマンなんですね。仕事は会社でしっかりして、メリハリもつけて、家庭の時間も大事にするのが当たり前という感じで。


pha:なるほど。


大楠:あ、僕も家庭はとっても大事ですし、子どもとの時間は大切にする方なんなんですが、フリーランスというスタイルは、まさにいつ遊んでもいいし、いつ仕事してもいいので、仕事と遊びの境界線があまりないと言うか……まぁ実際、楽しくやってはいるのですが。


pha:大楠さん自身はフリーランスというスタイルは気に入っていると。

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大楠:はい。あと、フリーランスの場合、1つの仕事だけだとリスクもあるので、毎月30万円の収入が見込める仕事を1つだけやるより、10万円の仕事を3つやった方がいいですよね。だからリスク対策であえて手を広げているところもあり。


pha:でも、複業=怪しいと思われがちですよね。

 

大楠:ライターとして自宅で原稿を書いたりしているのも、たぶん「何やっているのか、わけわからない」と思われているのかもしれません。


pha:これはもう大楠さんがきちんと説明して奥さんに理解してもらうしかないですよね。奥さんとはどこで出会ったのですか?


大楠:某大手の飲食店で働いている時に出会って結婚しました。元々上司と部下の関係でした(照れながら)。結婚後は比較的大きな企業でマーケティングなどの仕事を担っていたので、バリバリ会社員でやってる頃と比べると現在とのギャップが激しくて、より「アンタ何やってんの?」と思われてるみたいで……。でも妻にそれを言われるのは辛いんですよ。実際、収入は会社員時代と同等かそれ以上になってきてはいるのですが……。

もしかしたら、妻にとってはフリーランスもフリーターもニートも、同じ枠で見られているのかもしれません。ライターやディレクターとして大手企業のお仕事も結構な数担当させてもらっているんですが、自分の名前がバーンと出ることは少なくて、どちらかといえば完全に裏方が主なもので。 


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pha:本を出版したりすると世間からの印象も違うんですけどね。僕はブログなどで自分の生き方を発信していただけなんですが、不思議と見てくれている人はいるもんです。


大楠:マスコミで「日本一有名なニート」と呼ばれたときは確かに印象的でした。ただ、一般的にフリーランスは世間からの風当たりが強かったり、厚生年金がなかったり、健康保険のカードがペラっとした紙だったり(会社員のカードはプラスチック製)みたいなことも気になるんですが、phaさんはそこらへんはどうですか?


pha:僕は、あまり気にならないですね。


大楠:そうですかー(笑)。あと、来年車を買い替えたいのですがフリーランスだとなかなかローンも組めないので、会社員として働いている妻の名義で組んでもらおうと思っていて……。でも、そういう事が仮に妻の両親に知られてしまうと、家屋を持つ父親としてはちょっと肩身が狭いなーとか思ったり。


pha:僕もローンは組めないですよ。家だって借りられないですし。


大楠:えぇ、やっぱそうなんですか!? phaさんくらい知名度ある方なら余裕かと思っていたんですけど。


pha:今住んでるシェアハウスも、友人名義で借りてもらった物件です。


大楠:じゃあ逆に質問したいんですけど、phaさんの自宅で一番高価なものって何ですか。ノートパソコンとか?


pha:ノートパソコンも4万円くらいですし……。スマホも安い機種だし、そもそも僕はあまりものがいらない。車もブランド品も買わないので。

 

大楠:もういっそのこと、phaさんのシェアハウスに妻を連れて行っていいですか? いろいろな生き方に触れれば、視野が広がると思うんですが。


pha:うちは本当に男臭いし、あまりオススメしないですよ。ニートというか、本当に何もしないで生きてる子もいるし。多分女性がきたら、みんなキョドリます(笑)。


大楠:phaさんから見ても、何もやらないレベルのニートがいるんですか?


pha:ニートを生むのは環境です。うちのシェアハウスにはニートもいれば、働いて収入を得ているメンバーもいますが、実際問題、家を借りることもまともにできないから、ずっとシェアハウスに住んでいたりする人もいますよ。ま、今日の本題ではないので、ニートについては多くは語りませんが、大楠さんはこのまま好きな仕事をやった方がいいと思いますよ。男気もバイタリティもあるわけだし。


大楠:ありがとうございます。フリーランスになってからほとんどストレスがなくなったし、自分のために使うお金はだいぶ減った分、子どもと接する時間は増えたので、実は今のスタイルは気に入っています。あの、いきなりで恐縮なんですが……まずは僕だけでも、今度そのシェアハウスに遊びに行ってもいいですか?


pha:あ、いいですよ。今から来てみますか? ここから歩いて数分なんで。


番外編:phaさんのシェアハウスへ

というわけで、さっそくおじゃましちゃいました!

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▲ここはシェアハウス1階。当分食うには困らないほどの食料がある


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▲2階も見せてもらった。以前はコワーキングスペースとして活用されていた部屋をそのまま活用している模様


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▲練馬のギークハウスにもいた猫のスンスンにも会えました!


大楠:phaさんはずっと僕の話を全く否定せず、肯定しながら聞いてくれるので、本当に話せて良かったです! というか、今度はここに泊まりにきていいですか? 家は神奈川なんですが、東京で終電なくすことも多く……(笑)。


pha:また話を聞かせてください。どこまで相談に乗れるかは分からないけど(笑)。


大楠:おおお!!(棚を見ながら) うちのゲームバーで扱っているゲームもめっちゃあるじゃないですか!!


pha:今度みんなでボードゲームでもしましょう。


大楠:はい、ぜひ! 今日はありがとうございました。


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お店情報

給食当番

住所:東京都台東区元浅草1-4-4
電話番号:03-3847-0537
営業時間:ランチ11:30〜14:00、ディナー18:00〜23:00(LO 22:00)
定休日:日曜日
ウェブサイト:http://www.kyusyokutoban.jp/

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※この記事は2017年8月の情報です。
※金額はすべて税込みです。



構成した人:松田然(もゆる)

松田然

自転車旅ライターとして47都道府県を全て走り、全国の面白い人、美味しい食事、観光名所などを取材。ライターカンパニー「合同会社スゴモン」の代表や、フリーランスの働き方メディア「SoloPro」の編集長も務めるなど、柔軟な働き方(フレキシブルワーカー)の実験をしている。

過去記事も読む

日本は次世代ワークスタイルに抵抗あり――調査最下位 – @IT MONOist


 米マンパワーグループは2017年10月12日、労働白書「自ら選ぶギグワーク:“次世代ワークスタイル”の広がり」を発表した。同白書は「次世代ワークスタイル」についてどう思うかを調査したものだ。

 同調査は、日本を含む12カ国の9500人以上を対象とした。回答者は18歳から65歳で、正社員、パートタイム、フリーランス、派遣社員、学生、定年退職者、失業者が含まれる。

 次世代ワークスタイルは、新しい働き方、仕事を成し遂げる新たな方法、収入を増やしスキルを高め、仕事と家庭を両立するための手法だ。これについてどう思うかを尋ねたところ、87%が「将来的に次世代ワークスタイルを選ぶ」と回答した。

 また、現在、次世代ワークスタイルで働いている人の90%が「今の働き方を続ける」と回答。主体的に次世代ワークスタイルを選択している回答者は81%を占めた。

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日本は次世代ワークスタイルに抵抗

 国別に見ると、最も積極的に次世代ワークスタイルを受け入れているのは、新興市場だった。トップのインドとメキシコは、97%がフリーランス、契約社員、派遣社員、個人事業主に抵抗がない。

 起業家精神を重んじ、転職を当たり前とするアメリカ、労働市場に柔軟性があるイギリス、イタリア、オーストラリアも新たな働き方を受け入れている。一方、ドイツ、オランダ、日本は次世代ワークスタイルに抵抗を示しており、日本は調査国中最下位だった。

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 世代別に見ると、年少ミレニアル世代(18〜24歳)は、95%が次世代ワークスタイルを支持。ベビーブーマー世代(50〜65歳)も新たな働き方を求め始めており、50代以上の8割が受け入れている。

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24歳のスーパークリエイターが切り拓く「手話×テック」の未来。和田夏実が「手話」にかける魔法とは? – CAREER HACK (ブログ)

手話から生まれる表現を多くの人に伝えたい。24歳の未踏スーパークリエータ、和田夏実の挑戦

「手話って本当におもしろいんです」

彼女は目を輝かせ、「手話から生まれる表現を詩や映画や音楽、漫画とかと同じようなカルチャーにしたい」と自身の活動について語ってくれた。

和田夏実さん(24)。現在、慶應義塾大学大学院に通う未踏スーパークリエータ*だ。彼女は「手話」に「デザイン」や「テクノロジー」を掛け合わせ、とてもユニークなプロジェクトを手がけている。

そのひとつが、「Visual Creole」(ビジュアルクリオール)。カメラで手話ジェスチャーを読み取り、事前に描いておいたイラストが動きと同期。まるで動画アプリ『SNOW』のようにイラストがくっついてくる。手話表現の豊かさを、イメージで拡張していく試みだ。

そこに耳の聞こえない人、聞こえる人という括りはない。言葉の壁さえ飛び越えた「頭の中のイメージや思いを共有する」という未来を目指している。

(*)2016年、経済産業省が主催、IT分野で突出した人材を発掘・育成する未踏事業に選出。

彼女が開発している「Visual Creole」

手話のおもしろさをもっと多くの人に届けたい。

そう考えるのには理由がある。彼女にとって手話はとても大切なもの。日常そのもの、手話と共に育ってきたといってもいい。

「私の両親はろう者で、耳が聞こえません。家の中の会話は手話。ただ、学校などの友人とは音声言語で会話をしていた。そのコミュニケーションの違いって壁じゃなく、手話に惹かれるきっかけだったんです」


  

和田さんが、5歳くらいのとき。家族でお寿司パーティーをしている映像

同時に、手話の楽しさをまわりの友人たちに知ってもらい、親しんでもらうことは想像以上にむずかしく、もどかしかったという。

「手話って出会うきっかけもなく、良くわからないものなんですよね。人はよくわからないものと距離をつくり、聖域化したりタブー化してしまう。世界に隠れた美しさを知らずにいることはとても悲しく、もったいない」

そう語る彼女の表情はあたたかく、まなざしは未来に向けられている。

「手と顔で伝えあい、話ができる。この文化のすばらしさや彼ら、彼女らがつくってきた歴史の創意工夫…これをどうにか社会につなげたい」

手話の世界は、言い換えるならば複合現実のような独特の世界観。手と体で、会話をし、ビジュアル表現を「場」で作り上げ、伝えていく。CGツールは3次元、イラストレーターが2次元とすると、手であらわすことは時間軸を含む4次元の視覚表現ツールとして可能性を秘めていると和田さんは語る。

取材が終わった後、私の「手話」に対するイメージは一掃されていた。手話で広がる豊かな世界、その可能性について迫っていこう。

手話には映画『ファンタジア』のような世界が広がっている

和田さんの写真

大学院に行きながら、フリーランスのインタープリターとして働く和田夏実さん。身体性の異なる方々と、さまざまなアートプロジェクトやプロダクト開発を行なう。

― 和田さんが開発した『Visual Creole』拝見しました。イラストが動いたりして、すごくかわいいですね。

手から生まれる表現って率直にすごくおもしろいエンターテイメントだと思うんですよね。だから私は手話から生まれる表現を映画とか、音楽とか、マンガとかと同じようなカルチャーにしたい。そう考えているんです。

じつは、手話から生まれる表現にはディズニー映画『ファンタジア』のような、心躍るようなユニーク表現がたくさんあって。たとえば、「泣く」を表現するときに「もう涙が出すぎて、水たまりができちゃった」とか。「泣きすぎて、この部屋中、海になっちゃったよ」とか。


  

「泣く」の表現

私が小学生ぐらいのとき、父がよくやってくれた遊びがあります。

それが自分の目玉を飛ばすジェスチャーで。「目は、遠くどこまでも空を飛んでいき、どんな場所だって私たちは見ることができるんだよ」と。

ある時は「隣の家の夕飯はなんだろう?」って妄想したり、あるときは「地球の裏側にいってみよう!」と空想の翼を羽ばたかせてみる。目が旅できたら、世界はどこまでも広がっていく。手で表すことでそれが可能になるんです。

「お父さん、今何がみえてるの?」

そんな風に私が聞くと、父は「いまね地球の裏側ではこんなことが起きているよ」と、新聞やニュースについて私に分りやすく教えてくれて。今でも楽しい思い出ですね。

― 発想豊かで、ワクワクしますね!

「手話」と「子どもたちの表現力」ってすごく相性がいいんですよ。

いま、小学生向けに手で伝え合うワークショップを定期的に開催しているのですが、子どもたちの想像力にワクワクしちゃう。みんなの頭の中にあるイメージや妄想が、手と体を使うことでありありと目の前に現れてくるようで。

ワークショップの様子

子ども向けに開いたワークショップの様子

たとえば、「アイデア」というお題を投げたときのこと。大人でもけっこうむずかしい表現ですよね。子どもたちのなかには、頭の上で雲のかたちを手で作り、「アイデアの雲から、雨が降ってきて、アイデアの芽が出てきて、ひらめいた!」と表現してくれた子がいました。


  

「アイデア」の表現

頭の中にある発想ってなかなか言葉では表現しづらいものもありますよね。でも、手と体を使って自由に表現してもらうと、誰も思いつかなかったような豊かな表現が引き出されることがあります。

何回かワークショップをリピートしてくださる親御さんもいて。話を伺うと「家で子どもと一緒に遊んでみました」であったり、「こんなにも表現力が豊かになるなら手話を身につけさせたい」であったり、そういった声をいただけるのがすごくうれしいですね。

「言葉」を飛び越えて、伝え合うことができる

和田さんの写真

― 手話がこんなにもおもしろい世界だとは…正直、思いませんでした。

手話って、そのものの「名前」を知らなくても、伝えることができるんですよね。空間に見たまま、ありのままにカタチづくることできる。そういった意味で、視覚的により豊かに伝えることができる表現だと思っています。

私たちは記号としての名前を物事につけていますよね。たとえば、日本語で机は「つくえ」。英語だったら「テーブル」というように。音声言語だと「机」という記号は画一的なものになって、そのイメージは一人ひとりの想像に委ねられます。

手話の場合は、手と顔を使って「どんな机なのか」をパッと表現できます。木製なのか、鉄製なのか、サイズや色などはどうか。人によっても表現の仕方が違ったりして。

「ぽつぽつ」や「ざーざー」など、音声言語ではオノマトペで細かく表現していくことも、手でそのままに模倣して伝えることができます。たとえば、どんな雨の降り方か。どこに雷が落ちたのか。雲がどんなふうにあらわれたのか。すごく映像的で、頭の中のイメージが伝わりやすいんです。

その映像的なイメージを可視化し、一人ひとりの表現を引き出すことを目指しているのが「Visual Creole」ですね。


  

現象の表現

手話って拡張現実かも?

― 「手話」に「テクノロジー」を掛け合わせ、さらに楽しさを伝える。その発想が、すごく斬新でユニークだと思いました。

今、世の中ではミックスド・リアリティ(通称:MR)が注目されていますよね。ミックスド・リアリティというとむずかしいですが、ポケモンGoだったり、VRだったり、自分たちが知覚している現実空間に、仮想空間を重ね合わせ世界が複合的に拡張されていく技術のこと。

じつは手話の世界って、200年くらい前から、ほぼMRのような世界観が醸成されていたと言ってもいいと思うんです。だって手で物自体をその場に作り、「場」や「空間」とともにものを動かしたり、変形しながら「出来事」「情景」を伝えることができる。これってすごいことですよね。

ただ、ちょっと前までは、記録や保存に向いていなかった。いまはテクノロジーが追いついてきたので、手話がすごくおもしろくなる時代だと思います。限られた場でしか学べなかった手話が、スマホの登場によって、カンタンに映像として記録し、保存できるようになりました。

さらには、FacebookやTwitterなどSNS上で拡散され、この5年くらいで爆発的に世界中の手話の言語が世界でシェアされるようになっていて。手話話者が話をしてきたことが保存されていく。これは文化的にも大きな意味をもっています。

「展示会にいったらこういう幻想的な空間だったんだよ」とか、「こんな夢を見たんだよ」と頭の中にあるイメージや、自分の伝えたい思いを、どんどんアウトプットして、シェアができます。

海外の人とコミュニケーションが取れたり、より素直にイメージを伝えることができたり。ビジネスシーンのプレゼンでだって活きるはず。みんなが手と顔で伝え合う方法を身につけたらら、もっともっと豊かな世界になっていくと思うんですよね。

未来は「異なる身体からみえてくる世界の豊かさ」にあるかもしれない。

― 手話限定の話というよりも、「イメージ」や「感情」をどう伝えることができるか。可能性をどう広げるかといった話のようにも感じました。

そうですね。私は身体性の異なる方々の感覚を技術を通して知ることで、世界の解像度をあげて、可能性を広げていくことをしたいと思っています。

私自身、日々の研究活動や仕事のなかで、「私が捉えていた世界」が根底からくつがえされ続けているんです。現在は、目の見えない友人と一緒に「音のデザイン」を研究していて。どうやって街を歩いてるんだろう、どうやって空間を認識しているんだろうと話すことで街や空間の見え方が変わっていくんです。

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DDDprojectのオープンプロジェクトミーティング「音の盲点探索ラボ」

一緒に研究をしている視覚障害の友人は真っ暗の世界に生きています。彼と一緒に「光」について考えたことがあって。「光」って時間を分けて「1日」を作る役割をしているよねって話してたら、サウンドデザイナーの彼は一日のイメージを朝はアブラムシ、夕方はヒグラシ、夜はコオロギといったように「虫の音」で表現してくれました。

私にとっての1日のはじまりや終わりは「光」で感じています。ただ、それは私からみえる世界の一面でしかなくて。すごく「視覚優位の世界」に生きていると思いました。

研究を進めていくにつれて、目を中心に考えていた美しさについても疑問が生まれてきたり、たとえば、「かわいい触覚」を作るにはどういう方法があるのか。異なる感覚をもつ人同士が感じるもの、こと、感覚は、どうやって共有できるのか。違いから生まれる身体感覚や文化を丁寧に探していく、そういった領域にこそ豊かで新しい発見や未来があるんじゃないかってすごく考えていますね。

世界の豊かさを発掘し伝える「解釈者」になりたい

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―もうひとつ、和田さんの活動がすごくステキだと思うのは、和田さんご自身がとても楽しそうだということでした。

壁を感じていたけど、ちょっと飛び越えたらじつはすごくおもしろい世界が待っていた。その連続なのかもしれないです。

豊かさって技術ではなく、人側にこそあると思っていて。人が積み重ねてきた文化や感覚をより丁寧に拾い、体験として伝えるために技術を使いたいし、デザインをしていきたい。

言葉では理解することが難しかったひとりひとりの異なる感覚も、技術、プロトタイピングを通して互いに探り、共有していくことで可能性を広げることができると感じています。

そういった意味で、私はまだあまり知られてない価値や豊かさを発掘し世界に伝えていく解釈者、英語だと「インタープリター」といいますが、そんな存在でありたくて。手で伝える文化のすばらしさ、みんなでつくってきた歴史の創意工夫を感じるたびに、どうにか社会につなげたいと思うし、多くの人に知ってほしい。

どうしても障害をもっている人と知り合うとか、その分野に飛び込むとかハードルは高いですよね。そもそも街で見かけた時に、どうしたらいいのかわからない。どきどきしちゃうじゃないですか。こういったハードルを飛び越えた先の豊かさを伝えられる表現やツールを作っていきたいと思っています。

まだまだ納得のいく実現にまでは遠い道のりで、未熟さを実感する日々ですが、その小さな一つひとつが直線的な未来というより、幅の広い豊かさのための未来につながっていくきっかけになったらなと願っています。

― 手話をカルチャーとして広めていく。そんなワクワクする活動をこれからも楽しみにしています。本日はありがとうございました。


ドコモの2画面スマホ「M」はウケ狙いじゃない —— 共同開発で挑む世界展開 – BUSINESS INSIDER JAPAN

ドコモとZTEの共同開発端末「M」

XperiaやGalaxyといった並みいるスマホを差し置いて、存在感を発揮していたのが、ZTE製の「M」だ。

ドコモは10月18日に冬春モデル、全15機種を発表した。お手頃料金端末「ドコモwith」の大幅拡充などがある中、目玉となったのは、なんと中国ZTE製の新端末「M」(「M Z-01K」、2018年1月以降発売予定)。人気、知名度ともに高いGalaxyやXperiaを差し置き、発表会で紹介される端末の大トリも務めた。

誤解を恐れずいえば、日本でのZTEの知名度は決して高くない。SIMフリースマホを展開しており、徐々に採用も増えているが、まだまだ知る人ぞ知る存在だ。そんなメーカーの端末が、なぜここまで高い注目を集めたのか。

ドコモが「世界でも売る」2画面スマホ

大きな理由は、その見た目だ。

Mは、約半日前の17日に、ZTEがアメリカのニューヨークで発表した「AXON M」のドコモ版。一目で分かる最大の特徴は、ディスプレイを2枚搭載し、折りたためることだ。

それぞれのディスプレイは、5.2インチだが、開いた状態だと2つのディスプレイを同時に使うことができ、約6.8インチ相当に拡大する。ベゼルレスではないため、2画面を並べると中央部分に隙間ができてしまうものの、通常のスマホよりも、大迫力で映像などのコンテンツを楽しめる。

ドコモ&ZTEの新端末「M」

折りたたむとよくあるスマホに見えるが……。

ドコモ&ZTEの新端末「M』

カパッと開くと2枚分の大画面に。雑誌も見開きで読めるほか、モードを変えればそれぞれの画面に個別のアプリを表示することもできる。画面の開閉時にはヒンジのカチッとした節度感があり、実機を触るとしっかりと作り込まれていることがわかる。

2つの画面には、それぞれ別のアプリを表示させられる。AndroidはOSバージョンの7.0で、パソコンのように複数ウィンドウでアプリを使える「マルチウィンドウ機能」を強化しており、Mはこれを活用した。

YouTubeの動画を再生しながら、その感想をツイートするといった使い方や、メールを見ながらスケジュールを書き込むといった使い方など、さまざまなタスクを同時にこなせる。

一般的なスマホの画面は大きくても6インチ前後。しかもアプリを分割表示すると、正方形に近い形になってしまい、使い勝手が落ちる。しかし、Mならば、2画面使えば、いつもと変わらないサイズで、2つのアプリを同時に表示できる。

「M」での2アプリ同時表示

左画面で検索を、右画面でGoogleマップをみているところ。こんな風に2つのアプリを同時に表示することもできる。

また、中央には2つのディスプレイをつなぐヒンジがあり、半分程度まで開いた状態にしておける。この場合、スタンドなしで端末をデスクやテーブルの上に置いておけるため、動画の鑑賞もしやすい。2つのディスプレイに同じ内容を表示することもできるため、2人で動画やゲームを楽しむこともできる。

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半開きの状態だと自立するため、スマホスタンドなどを使わずに、動画視聴もできる。

NTTドコモの吉澤社長

2画面スマホを投入する機が熟したと語るドコモの吉澤社長。

もっとも、2画面スマホ自体は、すでに他社も製品化している。ドコモ自身も、かつて2013年に「MEDIAS W」というNECカシオ製の2画面スマホを販売していた。約4年半前の当時の状況を、NTTドコモの吉澤和弘社長は、

「2画面といいながらも、どう活用していいのか(定まっていなかった)。テクノロジーもそろっていなかった」

と振り返る。その後、NECカシオは携帯電話事業から撤退。京セラも海外で2画面スマホに取り組んでいたが、同様の理由で、大きな結果を残せていなかった。

2画面スマホにとって「機は熟した」のか?

当時との最大の違いは、4年半という歳月を経て、テクノロジーが成熟したところにある。ドコモのプロダクト部長、森健一氏は、

「昔に比べると、カメラの画素数、ディスプレイのサイズ、CPUなどが格段に進化している。前は額縁が見えたが、狭額縁にも対応できた」

と語る。Androidのマルチウィンドウ対応もその1つ。2画面スマホを出すためのピースが、すべてそろい、機は熟したというわけだ。単なるサプライズではなく、実用度が上がり、利用シーンが明確に思い描けるようになったこと。これが、注目を集めた1つ目の理由だ。

実際、海外では、サムスンが曲げられる有機ELを使い、折りたためるGalaxyを開発していると報じられている。アップルも、部材レベルでの検討に入ったとのウワサで、メジャーなメーカーも、“次のスマホの形”として折りたたみに注目を始めている。

Mを見ると、厚みなど、まだまだ解決しなければいけない課題もあるように感じたが、次の時代への挑戦という意味では、今、出しておいてもいい端末だ。先ほどの森氏も「通信が5Gになり、伝送レートも高くなれば、大きな流れとして大画面化が出てくる」と述べており、将来を見据えた端末であることを強調している。

ドコモにとって共同開発スマホの「事業的価値」は?

ビジネスモデルの観点でも、Mはチャレンジングな端末だ。これが、注目を集めたもう1つの理由でもある。

この端末はZTE製だが、実は企画を立案・主導したのはドコモで、ZTEとドコモの共同開発という位置づけになる。通常のスマホ、特にグローバルモデルは、メーカーが企画、製造した端末をキャリアが購入し、キャリアの仕様を盛り込んだうえで店頭に並ぶ。企画の主体がドコモという点が、Mの大きな特徴なのだ。

ただ、先に述べたとおり、Mは海外でもAXON Mとして発売される。ドコモの発表会でも、アメリカのAT&Tや、ヨーロッパのVodafoneで取り扱うことが明かされた。通常のメーカー製端末であれば当然かもしれないが、このモデルはドコモが企画しているため、メリットが見えづらい。

NTTドコモの吉澤社長

ドコモが企画し、AT&TやVodafoneなどの海外キャリアでも発売される。キャリアが企画し、国外で端末を発売するというのは世界的にも珍しい。

ここにはカラクリがあり、「AT&TやVodafoneの販売台数に対して、ロイヤリティがドコモに入る仕組みを整えている」(吉澤氏)のだという。見方を変えれば、ドコモがこれまで培ったノウハウを生かし、端末の企画事業を始めたともいえる。

こうした背景があるため、海外キャリアへの営業も、「ZTEのマーケティング部隊と協同」(森氏)で行ったという。もちろん、規模の経済で調達価格が下がることも期待できる。

Mがグローバル展開するメリットは、ドコモのロイヤリティだけではない。

2画面スマホは仕様が特殊ゆえに、日本にマーケットが限定されてしまうと、特徴を生かしたアプリが生まれづらい。AT&TやVodafoneが取り扱うことで、アプリのエコシステムを世界規模に広げられる可能性が高まる。ZTEもグローバルで開発者向けの環境を整えると明言しており、少なくとも、MEDIAS Wよりは、2画面をいかした独自の対応アプリが増えることになりそうだ。2画面スマホの反響が大きければ、Androidの標準仕様に取り込まれる可能性もある。

2画面スマホに限らず、ドコモにはさまざまな端末を企画してきたノウハウがある。時代や技術が追いついておらず、“変わり者”のレッテルを貼られただけで消えていった端末も少なくない。過去にアイデア先行で消えた企画も、Mと同様、機が熟し、販路さえ確立できれば、再び陽の目を見ることは十分考えられる。

スマホの多様化を中国メーカーと協力して「日本から発信する」という点でも、Mでの取り組みは注目に値する。

(文、写真・石野純也)


石野純也:ケータイジャーナリスト。出版社の雑誌編集部勤務を経て独立後、フリーランスジャーナリストとして執筆活動を行う。国内外のスマートフォン事情に精通している。

「ドクターX」の世界を体感 米倉涼子も感動の初の試み – ニフティニュース

【米倉涼子/モデルプレス=10月19日】最新シリーズのスタートを華々しく切った米倉涼子主演のテレビ朝日系連続ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(毎週木曜よる9時〜)の第2話が19日、15分拡大スペシャルで放送される。今回より、シリーズ初となるキャラクター目線で劇中と同じシーンを体感できる新たな仕掛けを施す。

蛭間重勝(西田敏行)が院長に返り咲き、金と欲にまみれた組織へと逆戻りし始めた「東帝大学病院」で、目の前の命を最優先するフリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉)が新たな戦いを繰り広げていく物語を描いていくが、新たにキャラクター目線で劇中と同じシーンを360度体感できるVR映像コンテンツを制作。第2話放送終了後より、番組公式サイトで配信する。

◆VRの見どころは?

今回配信される「原守編」では、患者の心に寄り添う医療を目指す外科医・原守(鈴木浩介)目線で、第2話に登場する医局のシーンを360度まるっと、失敗せずに体感。未知子がものすごい至近距離に来たり、外科副部長・海老名敬(遠藤憲一)に怖い顔で怒られたりと、ファンにはたまらない体験ができる。

さらに、VRバージョンではアドリブが炸裂。地上波で放送されるドラマ本編のシーンと見比べれば、より楽しめる。

◆米倉涼子らキャストも感動

このVR映像を視聴した米倉は「現場を見学したいという人には特にオススメ!臨場感もあるし、テレビに映らない部分までグルッと見られますからね。オペシーンもVR撮影したら、皆さんに楽しく見ていただけるんじゃないかな」と興奮。遠藤も「360度見られるから、一緒に参加している気分が味わえて面白い!思わず、涼子ちゃん(未知子)の方ばっかり見ちゃったよ。でも逆に俺が近づいてきたときは後ろに下がっちゃったけど(笑)!」と、うれしそうに語った。

また、田中圭も「VRはカットを割らずに一連で、しかも2回同じ流れを撮影するので、大変なんです」と吐露しつつも「でも、出来上がったものを見ると、ぜいたくで楽しいなって!」とニッコリ。「機会があれば、術前カンファレンスのシーンをVR撮影したいです。出演人数が多いぶん、見るところがたくさんあって面白そう」と、次回作への期待も滲ませた。(modelpress編集部)

■第2話(10月19日放送)あらすじ

失脚の憂き目に遭っていた蛭間重勝(西田敏行)が「東帝大学病院」の院長に返り咲き、“白い巨塔”はふたたび金と欲にまみれた組織へと逆戻りし始める。だが、西山直之(永山絢斗)や伊東亮治(野村周平)ら、ゆとり世代の若手医師たちは組織のことなど我関せず…。堂々と院長回診をすっぽかすなど、我が道を貫く。

そんな折、フリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)は院内で、みぞおちを押さえて意識を失いかけている女性と遭遇。その女性はなんと伊東の母・不二子(中田喜子)だった。未知子は瞬時に検査が必要だと判断するが、伊東はどういうわけか、まるで無関心。母親をその場に残し、さっさと病院を後にしてしまう。

だが翌日、ある理由で蛭間を訪ねてきた不二子が倒れてしまう。なんと、不二子は極めて稀な進行胆のうがん肉腫を患っていた。不二子は蛭間の“計らい”で「東帝大学病院」で手術を受けることに。だが、その術前カンファレンスで医局がどよめく事態が発生する。伊東が、あの未知子をもってしても納得する高難度の術式を提案したのだ。

蛭間はこれぞ世の注目を集めるチャンスとばかりに、伊東を執刀医に指名。だが、不二子は手術を拒否し、相変わらず不遜でドライな伊東も母親を説得しようとはしない。それでも命を救いたいと強く願う未知子は、何とか不二子の同意を得ようとするが…。そんな中、「東帝大学病院」の中で気味の悪い事件が起こる。

【Not Sponsored 記事】

大企業社員は手取りが減る? 意外に知らない介護保険 – 日本経済新聞

Q. 会社の先輩が「介護保険料が上がった」と話しているのを聞きました。介護保険料はどのようにして決まるのでしょうか。また、第1号被保険者、第2号被保険者とは何のことですか?

■介護保険の制度は定期的に見直されている

 こんにちは。経済エッセイストの井戸美枝です。

 皆さんの中には、「介護」がまだ身近でない方も多いと思います。でも40歳前後になると、そろそろ親御さんの体調が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 介護保険料は40歳になったら、原則として給料や年金から天引きされます。これといった手続きは必要ないので、もしかすると、自分が介護保険の被保険者になったことに気付いていない人もいるかもしれませんね。

 介護保険は健康保険などと同様に、介護にかかる負担を個人や家族だけでなく社会全体で支える制度です。これから介護を必要とする人は増えると予想されています。介護保険制度は原則、5年ごとに見直されており、気付かないうちに制度が変更されていた、ということもあり得ます。

 2017年8月からは、保険料計算の方法が変わりました。詳しくは後でご説明しますが、大企業にお勤めの人は今後3年ほどかけて保険料が徐々に上がり、給料の手取りが少なくなっていくことが予想されます。一方、中小企業にお勤めの人は保険料が下がっていくこともあります。

■40歳からずっと払い続ける介護保険料

 介護保険料を支払い始めるタイミングは、満40歳に達した日が属するその月からです。

 ここでちょっと注意したいのは、「満40歳に達した日」とは、「40歳の誕生日の前日」を指すということ。1日生まれの人、例えば誕生日が10月1日の人は9月30日に40歳に達したとされ、9月分から介護保険料が徴収されます。10月2日生まれの人は、10月1日に40歳に達したとされるので10月分から介護保険料が徴収されます。

 介護保険料は、加入している健康保険組合などが徴収します。給料から天引きされ、他の社会保険料と同様、会社と折半です。専業主婦・主夫(扶養している40歳以上65歳未満の家族)は、介護保険料を支払う必要はありません。

 ちなみに、フリーランスや自営業者の場合は、40歳になると国民健康保険料に上乗せされます。手続きは必要ありません。

■介護保険の被保険者には2種類ある

 さて、40歳から保険料を支払うことで、介護保険の被保険者になります。「被保険者」とは、保険による保障やサービスを受けられる人のこと。

 介護保険には「第1号被保険者」「第2号被保険者」の2種類があり、40歳以上65歳未満の人は「第2号被保険者」。65歳に達すると「第1号被保険者」となります。

 ここでも「満65歳に達した日」とは、65歳の誕生日の前日を指します。先ほどの例ですと、10月1日生まれの人は、前日の9月30日に65歳に達したとされ、第2号被保険者の資格を喪失。第2号被保険者としての介護保険料の徴収は9月にストップします。10月2日生まれの人は、10月1日に65歳に達したとされますので、10月いっぱいは第2号被保険者として扱われます。

 第1号被保険者になると、保険料の納め方が変わります。

■第1号と第2号の違いは何?

 下の図は、第1号被保険者と第2号被保険者の違いです。知っておくことで、親など身近な人がいざ介護が必要になったときに役立つかもしれません。

介護保険・第1号被保険者と第2号被保険者の違い

 65歳になると、要支援・要介護の認定を受ければ介護サービスを利用できるようになります。65歳未満の人は、限られた条件でしか介護サービスを受けることができません。

 第1号被保険者になると、保険料は原則として年金から天引きされます。ただし、年金の受取額が年間18万円未満の人は、市区町村から送付される納付書や口座振替で、自分で直接納付します。

■保険料は「標準報酬月額×介護保険料率」で計算

 それでは、65歳未満(第2号被保険者)の介護保険料がどのように決まるかをみておきましょう。

 介護保険料は「標準報酬月額」×「介護保険料率」で計算されます。

 「標準報酬月額」は、税引き前の給料(通勤代や残業代含む)を、一定の金額ごとに区分したもの。介護保険や健康保険では50段階に分けられています。

 例えば、税引き前の給料が月25万~27万円の人は「20等級」となります。

 介護保険料率は、それぞれの健康保険組合によって異なります。

 「協会けんぽ」の場合をみてみましょう。17年9月(10月納付分)の介護保険料率は1.65%なので、仮に給料が25万~27万円の人の介護保険料は4290円。会社と折半するので、実際の負担は2145円になります。

■20年度までに段階的に総報酬割が導入される

 この保険料率の計算方法が、17年8月から変わりました。

 これまで保険料率は健康保険組合の「加入者の数」で決まっていましたが、「被保険者の収入に連動」して保険料が増減する「総報酬割」に変更されたのです。

 総報酬割では、主に大企業に勤める高中所得者の負担が増え、収入の少ない中小企業で働く人は保険料が下がります。厚生労働省の試算によると、負担増となるのは約1300万人、負担減は約1700万人とのこと。

 ただし、急に保険料が増えると困る人もいるので、下の図のように17年8月から20年度にかけて段階的に総報酬割が導入されます。

 18年度までは、保険料の1/2が従来の方法で、残りの半分が総報酬割で計算されます。19年度からは1/4を従来の方法で、3/4を総報酬割で計算。そして20年度からは全面的に総報酬割で計算する予定です。

総報酬割の導入スケジュール

 ちなみに、フリーランスや自営業者の人は、これまでも総報酬割で計算されていますので変更はありません。

―― まとめ ――
・介護保険料は40歳の誕生日の「前日の月」から支払う
・介護保険料は65歳以降も支払う。年金から天引きされることが多い
・介護保険料の計算方法は2017年8月から段階的に変わる
・総報酬割では、所得の高い人の負担が増え、所得の低い人の負担は減る
井戸美枝

 ファイナンシャル・プランナー(CFP)、社会保険労務士。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。社会保障審議会企業年金部会委員。確定拠出年金の運用に関する専門委員会委員。経済エッセイストとして活動。近著に「知ってトクする!年金の疑問71」(集英社)「ズボラな人のための確定拠出年金入門」(プレジデント社)「定年男子定年女子」(日経BP社)など。

フリー転身後はいくら稼げばOK? 「手取りの1.5倍」が収入の目安 – ウートピ

「フリー編集長」と「社畜プロデューサー」というまったく異なる立場から、ウートピ編集部というチームを運営している鈴木円香(33歳)と海野優子(32歳)。

脱サラした自営業者とマジメ一筋の会社員が、「心から納得できる働きかた」を見つけるため時にはケンカも辞さず、真剣に繰り広げる日本一ちっちゃな働きかた改革が現在進行中です。

海野P(左)と鈴木編集長(右)

海野P(左)と鈴木編集長(右)

最近では、広報、人事、経理、マーケティングといった「文系総合職」のジャンルでもフリーランスが増えているそう。でも、実際にフリー転身を考えると、やっぱり不安なのはお金のこと。

そこで今回は、主に文系総合職の女性に向けてフリーランスという働きかたを提案している、株式会社Waris(ワリス)共同代表で一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会理事でもある田中美和(たなか・みわ)さんに相談してみました。

田中さん(右)にふたりで話を聞きに行きました

田中さん(右)にふたりで話を聞きに行きました

第1回:文系総合職はみんなフリーランスに転身できる?
第2回:会社員からフリーに転身するなら、この経験を積んでから

ズバリ、収入は今より上げられる?

海野P:フリーランスは、働く時間も場所も自由に選べてストレスが少なそうだし心底憧れるんですが、でもやっぱりお金のことは正直すごく不安なんです。実際、収入を下げずにフリーになれるんですか?

田中美和さん(以下、田中):Warisに登録しているフリーランス女性にアンケートを取ったところ、ひと月の収入は平均28万円でした。50万円以上稼いでいる人も11%いました。総額で言えば会社員時代より減る人が多いものの、1時間あたりの単価感は上がったと感じている方が少なくありません。

海野P:1時間あたりの単価感?

田中:「時間単価」と言えばわかりやすいでしょうか。実はWarisの登録者の7割はワーママなので、フルコミットでガッツリ働いてガッツリ稼ぎたいというよりも、自分の専門性を大切にしながらライフワークバランスを保ちたいというタイプのフリーランスなんです。実際に、アンケートを取ると月の稼働時間は80〜100時間の人が一番多いですね。20営業日で割ると、だいたい1日4〜5時間です。

海野P:1日4〜5時間だけ! 普通の会社員の半分ほどですね。

田中:はい。だから収入の総額は減っても1時間あたりの単価感は変わらないか、多少アップしているんです。登録者の平均だと、時間単価に換算して3000〜5000円ですね。

海野P:(てか、私の時給っていくらなんだろう……)

田中:会社員をやっていると、自分の「単価感」を意識することってまずないと思うんです。でも、フリーとして経験を積んで単価感を上げていけば、フルコミットできる時期に今より年収レベルを上げることは十分可能だと思います。

鈴木:つまり育児中は一時的に年収レベルでは下がるけれど、その時期が終わりフル稼働できるようになれば年収レベルを上げられる可能性がある、と。

田中:そうです。

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「手取り」の1.2〜1.5倍が基準

海野P:収入も心配なんですけど、フリーランスになったら、年金や保険を自分で払わなきゃいけなくなるんですよね。それも本当に払えるのか不安です。

田中:そこは大事なポイントです。年金や健康保険など、社会保険料が完全に自己負担になるので、フリーランス転身後の収入を考える時、それは加味したほうがいいですね。つまり、今と同じレベルの生活水準を維持したいとなると、会社員時代の「手取り」のお給料の1.2〜1.5倍をフリーランス転身後に稼ぐくらいが目安になってくるかと思います。

鈴木:例えば、手取り32万円だったら、40万円前後稼いでこの生活レベルを維持できると理解する、と。

田中:そうです。よく「会社員時代と同じくらい稼げればいいんです」とおっしゃる方がいますが、そこから社会保険料が引かれると、手元に残るお金はお給料をもらっていた頃より少なくなります。フリーランスになるとスキルアップが目的の「研修」や「セミナー」受講もすべて自己負担になりますしね。それを理解した上で、総量としてそれ以上稼ぐか、総量は減っても単価を上げるかを考えていきます。

海野P:そこが怖いんです。今より稼げないと、今の生活ができないのか、って考えちゃうと……。

田中:そうですね、今の社会保険料のしくみは、会社員とフリーランスでは負担感に差がありすぎるので、すでに政府でも議論になっています。これは今後変わっていく可能性があります。

海野P:(ああ、やっぱり無理だわぁ……)

田中:会社員を辞めてフリーランスって、確かに勇気のいることかもしれない。でも、長い目で見たら自分の意思で働きかたを描くほうが、会社員を続けるよりもリスクヘッジになると思うんです。今の時代、会社の平均寿命は23.5歳と言われています。でも、みなさんは100歳まで生きるとして50年以上働く。つまり会社の平均寿命より、働く期間のほうがずっと長いんです。
倒産時の平均年齢。東京商工リサーチ、2015年。

鈴木:今すぐフリーになるかならないかの問題というよりも、「フリーになりたい」と考えた時に、自由にシフトできるようにしておくことが大事なんですね。

海野P:(そうか……フリーを経験しておくこともリスクヘッジなのか。いよいよ悩んでしまう……)

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フリーはやっぱり孤独?

海野:すみません、フリー転身にまつわる不安はまだまだありまして。例えば、フリーランスって、すごく孤独で一匹狼なイメージがあるんです。何から何まで自分でやらなきゃいけなくて大変そう……っていう。

田中:確かに「フリー=ひとり」っていうイメージが強いですが、実際にはチームを組んで働かれているフリーの方も結構いるんですよ。例えば、経理や人事のフリーランサー3人がチームをつくり、案件を獲得しているケースもあります。「管理部門の立ち上げをマルッとよろしく!」という依頼はよくベンチャー企業からいただくので、そういうチーム型の体制を取っておくと受注できる仕事の幅は広がりますね。

海野P:そのカタチ、新しい! 全然孤独じゃないですね。

田中:それに一度フリーになったら、一生ずっとフリーのままという時代でもないんです。30代で何年かフリーをやったのちアラフォーで会社員に戻られる方も結構いるんですよ。理由としては、「大きな規模の仕事がしたくなった」「マネジメントを経験してみたい」という声が聞かれますね。あとは単にやってみたけど向いてなかったという方も。

海野P:ちなみに向いてなかった理由は?

田中:フリーランスには、どうしてもセルフマネジメント能力が求められるので、時間管理やタスク管理が苦手な人は向いていないかもしれません。実際にセルフマネジメントがしんどいからという理由で会社員に戻られた方もいます。働く場所と時間を決められているほうがラクだ、と。

今の職場に窮屈さを感じているなら

海野P:これまで内心憧れながらも「フリー、怖い。無理……」と漠然と思ってたのが、今回お話をうかがって印象がかなり変わりました。

田中:フリーランス転身、全然ありだと思いますよー!

鈴木:フリーランス、いいよー! 楽しいよー!

海野P:いやいやいやいや……(苦笑)。今すぐフリーになるつもりはないけれど、自分の経験値を広げて単価感を上げる努力はしたいなあ、と。

田中:いいと思いますよ。副業禁止であれば、プロボノ的に週末や終業後の時間を利用して関わって経験値を上げていくのもありですし。私も会社員時代は、あるNPOの広報をプロボノでやっていました。未経験の分野でいきなりお金をもらえなくても、腕だめしになりますから。

鈴木:フリーになりたいかどうかも、向いてるかどうかもわからない人も、今もし何か窮屈さを感じているなら、それを解放するために始めてみてもいいかもしれませんね。

広報、人事、経理、マーケティングなど、いわゆる「文系総合職」にまで広がりつつフリーランスという働きかた。その最前線を見せていただき、田中さん、ありがとうございました!

(構成:ウートピ編集長・鈴木円香)